古今和歌集 0560 2021-05-12 19:38:10 | 古今和歌集 わがこひは みやまがくれの くさなれや しげさまされど しるひとのなき わが恋は 深山がくれの 草なれや しげさまされど 知る人のなき 小野美材 わたしの恋は、深い山にあって人目につかない草のようなものなのだろうか。思いは募っても、あの人がそれを知ってくれることはない。 伝わらない思いを、人目につかない山奥で繁る草に喩えての嘆きですね。「深山がくれ」という印象的なフレーズは 0118、0875 にも登場します。