古今和歌集 0554 2021-05-06 19:20:15 | 古今和歌集 いとせめて こひしきときは むばたまの よるのころもを かへしてぞきる いとせめて 恋しき時は むばたまの 夜の衣を かへしてぞ着る 小野小町 どうしようもなくあの人が恋しい時には、夜の衣を裏返して着るのだ。 「せめて」はここでは痛切に、切実に、の意。当時、夜の衣(=寝間着)を裏返しに着て寝ると、恋する相手が夢に現れるという俗信があったそうです。