漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 0562

2021-05-14 19:02:04 | 古今和歌集

ゆふされば ほたるよりけに もゆれども ひかりみねばや ひとのつれなき

夕されば 蛍よりけに 燃ゆれども 光見ねばや 人のつれなき

 

紀友則

 

 夕方になると、蛍よりも一層恋の思いに燃えているのだけれど、あの人がつれないのはその光を見ないからなのだろうか。

 蛍の光を燃える恋の象徴としてとらえる発想は 0543 にも登場しましたね。恋の始まりから順に配列されているので、届かない思いを詠んだ歌がまだしばらく続きますが、何だか恋が実る歌を早く読みたくなってきますね。 笑