古今和歌集 0558 2021-05-10 19:04:47 | 古今和歌集 こひわびて うちねるなかに ゆきかよふ ゆめのただちは うつつならなむ 恋わびて うち寝るなかに 行きかよふ 夢の直路は うつつならなむ 藤原敏行 恋する人を思いわずらったまま寝てしまった夢の中で見た、あの人のもとへ行き通うまっすぐな道が、現実のものであってほしいものよ。 「直路(ただち)」はまっすぐに行ける道、近道といった意。夢の中では障害なく訪れて行ける愛しい人との関係が、現実にはままならないもどかしさですね。