漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 0578

2021-05-30 19:07:59 | 古今和歌集

わがごとく ものやかなしき ほととぎす ときぞともなく よただなくらむ

わがごとく ものやかなしき ほととぎす 時ぞともなく 夜ただ鳴くらむ

 

藤原敏行

 

 私と同じように何か悲しいことがあるのだろうか。ほととぎすが時を選ばず夜通し鳴いているよ。

 同じ敏行作の 0197 と同じ心情を詠んだものとしてすでにご紹介した歌です。また、ほととぎすが登場し、「夜ただ鳴くらむ」で終わるという点では貫之作の 0160 とも共通しますね。