十一月神楽
おくしもに いろもかはらぬ さかきばに かをやはひとの とめてきつらむ
おく霜に 色もかはらぬ 榊葉に 香をやは人の とめて来つらむ
十一月神楽
霜が置いても色が変わらない榊葉に、人はそのかぐわしい香を求めてやって来たのであろうか。
この歌は新古今和歌集(巻第十九「神祇歌」 第1869番)にも採録されており、また拾遺和歌集収録の次の歌が元となっているようです。
さかきばの かをかぐはしみ とめくれば やそうぢひとぞ まどゐせりける
榊葉の 香をかぐはしみ とめ来れば 八十氏人ぞ まどゐせりける
(拾遺和歌集 巻第十「神楽歌」 第577番 よみ人知らず)