亀山
かめやまの こふをうつして ゆくみづに こぎくるふねは いくよへぬらむ
亀山の 劫をうつして 行く水に 漕ぎくる舟は 幾代へぬらむ
亀山
長く変わらない亀山の姿を映して流れゆく川を漕いでやって来る舟は、どれほどの時代を経てきたのであろうか。
「亀山」は京都にあり、大堰川に臨む山。なので「行く水」は大堰川を指します。「劫」は非常に長い時間を意味する仏語ですね。「億劫(おっくう)」という言葉は、「劫」だけでも長い長い時間のことなのに、それが一億も重なったということですから、途方もなく長い時間のこと。そんなに時間があってもやるのが面倒だという意味ですが、怠け心にもほどがある?