漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

貫之集 270

2024-01-11 05:07:24 | 貫之集

さくらより まさるはななき はるなれば あたらくさをば ものとやはみる

桜より まさる花なき 春なれば あたら草をば ものとやは見る

 

桜に勝る花のない春だから、もったいないような他の草花も、ものの数ではないと思われる。

 

 「あたら」は漢字で書けば「惜/可惜」で、「もったいない」「せっかくの」の意。
 この歌は、勅撰集ではありませんが貫之が晩年に編纂したとされる新撰和歌集に採録されています。



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