漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

貫之集 271

2024-01-12 05:01:05 | 貫之集

ふぢのはな さきぬるをみて ほととぎす まだなかぬから またるべらなり

藤の花 咲きぬるを見て 時鳥 まだ鳴かぬから 待たるべらなり

 

藤の花が咲いたのを見て、時鳥がまだ鳴かないうちからそれが待たれる日々であるよ。

 

 「藤」は晩春、「時鳥」は初夏を象徴する題材で季節が異なりますから、一首の中で同時に歌われるのは少し珍しいように思いますが、逆にそれが切れ目のない時のつながりと「藤が咲いた。そろそろ時鳥の初音が聞けることだろう。」という人々の自然な連想を思い浮かばせますね。^^



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。