漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 0237

2020-06-23 19:47:52 | 古今和歌集

をみなへし うしろめたくも みゆるかな あれたるやどに ひとりたてれば

女郎花 うしろめたくも 見ゆるかな 荒れたる宿に ひとり立てれば

 

兼覧王

 

 あの女郎花がどうにも気がかりに思える。荒れ果てた家の庭に一人ぽつんと咲いているので。

 女郎花を女性(=人)に見立てて、「ひとり」と表現していますね。
 作者の兼覧王(かねみのおほきみ)は第55代文徳天皇の皇孫で中古三十六歌仙の一人。古今和歌集には五首、後撰和歌集にも四首が入集している勅撰歌人です。

 



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