漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

貫之集 051

2023-06-06 05:22:44 | 貫之集

延喜十五年十二月、保忠右大弁之左大臣北方被奉五十賀時、屏風和歌

わがやどの まつのこずゑに すむつるは ちよのゆきかと おもふべらなり

わが宿の 松の木ずゑに 住む鶴は 千代の雪かと 思ふべらなり

 

延喜十五年(915年)十二月、藤原保忠右大弁が催した、左大臣時平の妻の五十歳祝賀の際の屏風の和歌

私の家の松の梢にとまっている鶴を見ると、まるで千年変わらない雪かと思えて来るよ。

 

 詞書が何故か漢文で書かれたこの歌、松の緑と鶴の白の対比はしばしば詠まれる構図ですね。



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