漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 0460

2021-02-01 19:05:04 | 古今和歌集

うばたまの わがくろかみや かはるらむ かがみのかげに ふれるしらゆき

うばたまの わが黒髪や 変るらむ 鏡の影に 降れる白雪

 

紀貫之

 

 私の黒髪が変わったのだろうか。鏡映る私には白雪が降りかかっているよ。

 「うばたまの」は「黒」「夜」などにかかる枕詞。鏡に映る白髪を雪に例え、自らの老いに嘆息しての詠歌ですね。隠し題は「わがくろかみや かはるらむ」と詠み込まれた「かみやがわ(紙屋川)」で、京都の桂川に流れ込む、現在では天神川と呼ばれている川とのことです。

 早いもので今日からもう2月。巻第十「物名歌」も残り八首となりました。コロナの収束が見えない中、なかなか気持ちも切り替わりませんが、それを嘆いていても仕方ありませんので、前を向いて過ごしていきたいですね。 ^^
 引き続きお付き合いください。



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