漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

貫之集 048

2023-06-03 05:28:17 | 貫之集

女、柳の枝をひかへて立てり

はなみにも ゆくべきものを あをやぎの いとてにかけて けふはくらしつ

花見にも 行くべきものを 青柳の 糸手にかけて 今日は暮らしつ

 

女が、柳の枝のわきに立っている

花見にも行くべきところを、青柳のような糸を手に取って、今日一日糸を紡いで暮らしたのだ。

 

 その季節であるのに花見にも行かず、日がな一日糸を紡いで暮らす女性の胸中には、遠く離れて暮らす愛しい異性のことがあるのでしょう。

 

 



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