緊急でも重要でもない❝森、加計❞追求に『日本歴史の汚点・応仁の乱』を思い浮かべる人もいると思います。その後、戦国時代を導き出した応仁の乱は❝後継者指名を巡り8代将軍義政が優柔不断な性格だった❞ことがきっかけだったと言われています。❝応仁の乱は10年以上もの長い間、京都の町中という限られた場所で、名のある寺や神社、屋敷など建物を焼き、庶民の暮らしを顧みず続けられた争いで、一応は東軍の勝利ということで終わっていますが、実際には疲弊の末の和睦と考えてもいいのではないでしょうか。勝者は誰で、敗者はどうなったのか、それがよくわからないのです。領地を拡大したわけでもなく、お家断絶というわけでもない。ただ、京都の町中は一面焼け野原です。❞今回の森・加計問題も安倍総理・取り巻きの保身に走る初動の対応の拙さが原因です。国会審議も出来ない野党もだらしないですが、ガチを避ける自民党議員の対応の拙さも、問題です。「法律違反はないが気分を害する行為」など国会で長時間議論すべきことではないのです。1467年(人よむなしい)応仁の乱、しかし戦国時代への扉を開けた意義は大きい。「法律違反はないが気分を害する行為」を重視するワイドショー政治から「法律違反の疑いがある行為」を監視する政治へ自民党も含めて、地盤を引き継ぐ情緒政治から政策中心に政界再編し、実行する戦国政治へ転換すべきでしょう。
以下抜粋コピー
ドナルド・トランプ米大統領と、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長による史上初の米朝首脳会談が、6月12日にシンガポールで開催される。つい半年ほど前までは、お互いを「チビのロケットマン」「老いぼれ」などと罵(ののし)り合っていた。
激変する世界情勢と、予測困難な今後の展開に軽い緊張感を覚えていたら、うかつにも日本の国会中継のメディア報道を見てしまった。相変わらずの「モリカケ」に脱力した。
日本には物事の優先順位が滅茶苦茶な人が意外に多い。おそらく学校の勉強が暗記中心なので、「考え方の基礎」を教わらないのだろう。今回は、優先順位の付け方や、物事の考え方の基礎について、私の見解を述べたいと思う。
まずは優先順位についてだ。私は同時に複数の処理すべき仕事(タスク)を抱えた場合、「緊急性」と「重要性」を1つずつ評価する。この作業をすると、処理待ちタスクが、(1)緊急かつ重要なもの(2)緊急ではないが重要なもの(3)緊急だが重要ではないもの(4)緊急でも重要でもないもの-という4種類に分類できる。
誰もが通常は、(1)の「緊急かつ重要なもの」から処理を始める。私なら毎週締め切りが決められた夕刊フジのコラム執筆などである。未読が溜まると後から困る電子メール処理など、(3)の「緊急だが重要ではないもの」も、毎日頑張ってこなす。
だが、緊急を要する(1)と(3)の処理に疲れると、(2)の「緊急ではないが重要なもの」は先送りしたくなる。時間と労力を最も要するからだ。日本の「憲法改正」がそれである。
結局、(4)の「緊急でも重要でもないもの」の気楽さに逃げ込んでしまう。昨年から続く「モリカケ騒動」は、(4)の典型例だ。授業をサボってパチンコに興じる大学生の行動パターンと同じだ。
もう1つ、重要な指摘をしておきたい。
日本や米国のような近代法治国家において、「法律違反の疑いがある行為」と「法律違反はないが気分を害する行為」があった場合、政治家やメディア、国民が厳しく追及すべきは、絶対的に前者である。後者の追及に熱心な韓国は、憲法の上に「国民情緒法」という不文の最高法規がある国として揶揄(やゆ)されている。
愛媛県今治市の獣医学部新設に絡む問題でいえば、文部科学省が申請を門前払いにしてきたのは法律違反だ。また、獣医師会から政治献金を受けた政治家による便宜や国会質問には、あっせん収賄罪の疑いがある。
加戸守行(かと・もりゆき)前愛媛県知事のこれまでの証言を全部聞いたのに、加計問題の本質を理解できない人がいたら、年下でも「老いぼれ」と罵りたくなる。 ■ケント・ギルバート氏