映画『ゴッドファーザー』3部作や『スカーフェイス』、『アイリッシュマン』などに出演した名優アル・パチーノ。この度発売した回顧録の中で、投資詐欺にあい、破産していたことを告白した。 アルは後に有罪判決を受けた会計士による「ポンジ・スキーム」と呼ばれる投資詐欺にあい、5000万ドルあった資産がゼロになったと記述しているそうだ。 彼によると、「セレブの顧客を多く持つ当時の会計士が信用ならないと警告を受け始めた」のは2011年のことだったそう。彼自身は、ハリウッドの豪邸を借りるために大金を支払い、家族全員でヨーロッパ旅行に出かけた後で、資産を確認してみたところ、散財したにも関わらず、変化が全くなかったことから、被害に気付いたそうだ。 詐欺被害に加え、派手な暮らしも経済状況を悪くしたと振り返る。「この業界では、出演料として1000万ドル得ても、額面通りは受け取れない。弁護士とエージェント、広報担当者、そして政府に支払い、自分のポケットに入るのは450万ドル程度。なのに贅沢な暮らしに慣れ、身の丈以上の生活をしてしまう」と記述。住んでもいない家の庭維持のために、「誇張でなく」年間40万ドルも使っていたという。 それまでは、「役柄に共感でき、意味があると思える作品だけ出演していた」というが、70代で破産して以降はそうしたルールをかなぐり捨てて、どんな役柄でも引き受けたそうだ。コマーシャルに出演しないという方針も転換し、それまでほとんど料金を請求していなかったセミナーや大学での講義も、有料で引き受けることにしたという。 ちなみに、金のために出演した映画の一つが、アダム・サンドラー主演のコメディ映画『ジャックとジル』。「『ジャックとジル』は破産後に初めて出演した作品だ。正直に言うと、他に選択肢がなかったから出演した」と綴っている。
運用資産3410億豪ドル(約34兆2000億円)超のオーストラリアンスーパーのマーク・デラニー最高投資責任者(CIO)は、中国が最近打ち出した一連の刺激策が不動産危機の安定化に寄与する可能性があるものの、投資家は高度成長期の終了に備えるべきだと述べた。デラニー氏は「中国の高度成長期は終わった」と指摘。9%近くの年間経済成長率は過去のことだとし、代わりに4-5%台の「それほど悪くない」数字を予想していると述べた。
中国は、苦境に陥った不動産市場を支援するための大規模な措置を含め、一連の景気刺激策を発表している。デラニー氏は「当局は住宅価格を安定させようと躍起になっている」と指摘。支援措置については、不動産不況による「消費支出への大きな影響や、他国の住宅バブル崩壊で見られた悪循環の開始」を防ぐことを目的としていると指摘した。他国での住宅市場の低迷については、「対処に何十年もかかった」と指摘。1990年代の日本など、同様の特徴を持つ危機に関するオーストラリアスーパーの分析を引用した。
「各国政府はいずれも安定化を図っているが、構造的な供給過剰を解消する必要がある。そのため、中国にはかなり顕著な影響が出ると思う」と述べた。
中国では極端な景気後退は無いにせよ、構造的な供給過剰を解消するには人民に犠牲を強いることになるでしょう。