『名も無く豊かに元気で面白く』

読んだ本、ニュース、新聞、雑誌の論点整理、備忘録として始めました。浅学非才の身ながら、お役に立てれば幸いです。

❝中国の不動産市場『3つの負のスパイラル』❞値下がりが値下がり呼ぶ

2024-10-04 05:02:55 | 日記
中国の不動産業界は目下、3つの『負のスパイラル』に同時に直面している
第1の負のスパイラルは住宅の価格と販売量の間で生じている。過去3年間、中国の多くの都市で住宅価格が下落したにもかかわらず、それが(かつての不況時とは異なり)消費者の住宅購入意欲の高まりにつながっていない。むしろ、値下がりがさらなる値下がりを呼ぶ悪循環に陥っている。  

第2の負のスパイラルは、いわゆる「保交房」(訳注:不動産デベロッパーが消費者に予約販売した住宅物件の完成・引き渡しを確実に履行させること)の過程で生じている。 
資金繰りが悪化しているデベロッパーに「保交房」の徹底を求める(政府や消費者からの)圧力は、以前は地方都市に集中しており、大都市ではそれほど深刻な問題ではなかった。ところが、今では(保交房を最優先したための)新築住宅の品質低下の問題が大都市にも波及し、消費者の購買意欲に悪影響を与えている。

第3の負のスパイラルは、住宅販売の縮小がさらなる縮小に連鎖する悪循環だ。デベロッパーは売り上げの減少で新たな開発用地を仕入れる余裕がなくなり、地方政府は土地の払い下げに依存した財政収入が激減。巡り巡って不動産市場全体の収縮を引き起こしている。
「今回の不況が始まる前は、不動産市場は中国のGDP(国内総生産)の約4分の1を生み出し、ピーク時には(土地の払い下げ収入が)地方政府の財政収入の4割近くをもたらしていた。当時、中国国民の総資産に占める不動産の比率は7割に近づいていた」
不動産市場の負の三重スパイラルが中国経済全体に与える打撃の深刻さは今後ますます拡大し、大手金融機関に飛び火しそうです。
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