日本(3万8515ドル)人の給料が1997年以降、全く上がらない。主要先進35カ国の1997年時点の平均年収ランキングは、1位のスイスが599万円、2位のルクセンブルクが590万円、3位のオランダが570万円。以下、アメリカ、ベルギー、オーストリア、アイスランド……と続き、日本は14位の422万円だった(OECD=経済協力開発機構の調査、以下同)。 当時の日本はバブル崩壊後だが、平均年収が減りはじめたのは1997年以降のことだ。バブルを迎えて日本経済が世界のトップクラスになり、しかも1997年時点では一人当たりGDP(国内総生産)が世界4位だったにもかかわらず、平均年収は14位に甘んじていたことになる。より大きな問題は、日本人の給料がその後上がっていないことだ。
そして現在は、2022年平均年収が高い国のうち、TOP3は以下の国々です。
そして現在は、2022年平均年収が高い国のうち、TOP3は以下の国々です。
●3位:ルクセンブルク:6万5854ドル
●2位:アイスランド:6万7488ドル
●1位:アメリカ:6万9392ドル
いずれの国の平均収入も日本(3万8515ドル)の1.7倍以上の水準となっています。それぞれの国の経済状況や特徴を確認します。
第3位:ルクセンブルク
3位のルクセンブルクは、金融業を中心とした強い経済基盤で知られます。1人当たりのGDPは11万8000ドルと、日本の約3倍に上ります。実質GDP成長率も、2020年こそマイナスでしたが、近年は毎年おおむね3%以上をキープしています。
第2位:アイスランド
アイスランドは、1人当たりのGDPは5万7189ドルで、日本の約1.5倍となっています。水産業を中心とした経済基盤があり、再生可能エネルギーによる産業に力を入れている国としても知られています。
新型コロナウイルスの影響で2020年はマイナス成長ですが、2011年以降はEU平均より良好な数値を示しています。
第1位:アメリカ
平均収入の世界1位はアメリカです。1人あたりGDPは6万9221ドル。IT産業、工業、金融業と幅広い産業が発達し、GDP成長率も5.7%という高水準です。
日本はOECD平均も下回る22位
平均年収が高い世界と比較して、日本はどのくらいの位置にいるのでしょう。OECDの調査では日本の平均年収が3万8515ドルと、OECD平均(4万9165ドル)を1万ドル以上も下回る結果となりました。全体でも22位と、ぱっとしない順位と言わざるをえません。
終身雇用が定着している日本は、成果主義の国々と競争する上で人件費を抑えざるをえないという事情も、平均年収が伸び悩んでいる一因と考えられます。一方、2021年のGDP成長率は名目で0.7%、実質も1.6%と、経済成長の気配は一向にありません。
高い年収水準にないと知り、個人の備えが必要
もちろん国によって雇用制度などが異なるため、平均年収を比較するだけで一概に良し悪しを判断することはできません。ただ、世界的に見て日本の平均年収が高い水準にあるといえないことは、残念ながら確かです。
いつか経済が上向き、平均年収が上昇基調に戻ることをただ期待して待つだけでなく、将来に向けた準備を自分自身で行うことが大切と言えるでしょう。
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