人間の生を受けるなかに東勝神洲の寿命は二百五十年。西牛貨(さいごけ)洲の寿命は五百年、しかれども若し難を受ければ中夭あり。この二州には仏法伝はりあり。北倶廬(ほっくる)洲の人は一千年の齢定まり、中夭もなく、我、我所なければ(主観客観の区別がない)自他の隔てもなく、父母妻子兄弟の別もなく、貧富貴賤の別もなく、難もなければ殺生等悪事をもせず、菩提心をも発せずして無記の心なれば佛の法は一向に伝はらず、故 . . . 本文を読む
神道は祭天の古俗(明治24年)・・5
文科大学(東京大学)教授 久 米 邦 武
太神宮も天を祭る
伊勢太神宮には。三神器の鏡劔を(後に劍は尾張熱田太神宮)齋奉ること。普く世の知所なるべし。此鏡は古事記に太神宮の詔を記して。專爲我御魂而如拜吾前伊都岐奉(もはらわがみたまとして、わがまへをいつくがごといつきまつれ)〕とあれば。俗に太神を祠ると思ふも無理ならねど。是も實は天を祭るなり。我御 . . . 本文を読む