弥勒下生信仰は、弥勒下生に合わせて現世を変革しなければならないという終末論、救世主待望論的な要素がある。そのため、弥勒の世を求めて北魏の大乗の乱や、北宋・南宋・元・明・清の白蓮教の乱がおこっている。 日本でも戦国時代に、弥勒仏がこの世に出現するという信仰が流行し、「弥勒仏の世」の現出が期待された。弥勒を穀霊とし、弥勒の世を稲の豊熟した平和な世界であるとする農耕民族的観念もある。この観念を軸とし、東 . . . 本文を読む
今日嘉暦三年1328五月二十九日は良観が後醍醐天皇より忍性菩薩の尊号を勅許された日。(「叡尊・忍性」吉川弘文館)忍性は師叡尊からは真言密教・戒律・聖徳太子信仰を受け継ぎ聖徳太子の「四箇院の制」の復興を図る。『性公大徳譜』によると忍性が生涯で草創した伽藍83ヶ所、供養した堂154ヶ所、結界した寺院79ヶ所、建立した塔婆20基、供養した塔婆25基、書写の一切経14蔵、図絵した地蔵菩薩1355図、僧尼に . . . 本文を読む