弘仁十二年五月二十一日は大師が真雅(注)に印相秘義を授けられた日です。(東宝記第四、弘法大師全集)
真雅は弘仁七年(816年)、16歳のとき大師の弟子となっていますから21歳の時です。天長二年825年には大師から両部灌頂を受け阿闍梨となり特に天長の大事を相承されています。(注、真雅は大師の実弟。大師十大弟子の一人。清和天皇誕生以来の護持僧で、天皇の厚い信頼。清和天皇の御願寺である貞観寺の開基。貞 . . . 本文を読む
今日は解脱上人貞慶の誕生された日です。解脱上人貞慶は久寿2年5月21日(1155年6月22日)に生まれ建暦3年2月3日(1213年2月24日)59歳で示寂されています。祖父は信西(藤原通憲)父は藤原貞憲。なお叔父(信西の子)には静賢(法勝寺執行)澄憲(安居院「能説名才」)覚憲(興福寺別当)明遍(高野山蓮華三昧院開基)勝賢(醍醐寺座主)がいます。鎌倉時代前期の法相宗の僧侶で、釈迦如来、弥勒菩薩、観音 . . . 本文を読む
今昔物語集巻十六「新羅の后、国王の咎を蒙り長谷の観音の助を得たる語 第十九」
今昔、新羅の国に国王の后有けり。其の后き忍びて窃に人に通じにけり。国王、此の事を聞て大に嗔りて、后を捕へて、髪に縄を付け、間木(まぎ・長押に横に渡した木)に釣係て、足を四五尺許引上て置たりけり。
后、辛苦乱悩すと云へども、更に為べき方無くして、自ら心の内に思はく、「我れ、此く堪へ難き咎を蒙ると云へども . . . 本文を読む