福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

新型肺炎パンデミックが囁かれています

2020-02-24 | 法話
いよいよ新型肺炎パンデミックが囁かれています。
ここで結論をさきに述べておくと、「お彼岸を控えて特に各家でも先祖供養が大切」ということです。

1、古来「疫病は不成仏霊の仕業」といわれてきました。
五來重「宗教歳時記」にも「・・古代の宗教観念では疫病の原因はみたされぬ死者の霊魂が荒れすさぶためとしたので、その怒りを鎮めて共同体の外へ去ってもらう御霊会がいろいろの形でいろいろの季節に行われていた。・・」とあります。
・『扶桑略記』では、斉明天皇七年(661)に蘇我蝦夷の怨霊のために多くの人が亡くなったとしています。(『扶桑略記』「斉明七年夏、群臣卒尓多く死ぬ。時の人云ふ、豊浦大臣の霊魂のなす所なり」)
今昔物語にも伴善男が恨みにより疫病を流行らせたとあります。

・また三大怨霊と称される菅原道真、平将門、崇徳院も死後に疫病を流行らせたとして恐れられました。
古来悪霊による疫病に悩まされその都度祈りをささげてきた例は尽きません。

3、最近では葬儀もせずに直葬とか散骨葬・樹木葬等と故人の死を生存者側の都合で考えて相当おざなりな扱いをすることが流行ってきています。これでは故人の霊魂は浮かばれません。先ほどもブログで載せたように故人の魂は死んだら自分の心に帰って行っています。その帰っていった心に働きかけて心を浄化するのが葬儀です。それを面倒がって省略しているようでは故人は浮かばれません。そのような不成仏霊が多くなっている現代で災害・疫病が多発するのは当然ではないかと思われます。
内閣府の資料をみても最近では毎年大災害が多発してきていることがわかります。)




3、これを鎮めるのは不成仏霊たる行疫流行神に対する供養です。
「『沙石集』の「円頓の学者鬼病を免るる事」という記事では僧が「円頓止観」を唱えて疫病神から逃れています。円頓止観は「一色一香も中道にあらざるなし」と説きます。

歴代天皇陛下は疫病退散のため心経写経をされています。
般若心経は「色相是空・空即是色」を説きます。
また古来から疫病退散祈願には金剛般若経を読誦してきました。
さきの沙石集では「わづかに信心をいたしても世間の利益はある」「下劣の有情はたとひ領解なくとも、法音、毛孔より入りて遠く菩提の因縁となる」「仏像を拝すれば、おのづから益を得、経巻に向へば、必ず罪を除く」「下劣の有情はたとひ領解無くとも、声毛孔に入りて遠く菩提の因縁を作らん」等とあります。
つまり疫病を惹き起こす不成仏霊も真理を聞かせることにより、霊魂がレベルアップして悟りへ向かうこととなるということです。当然疫病はなくなります。


4、もうすぐ春のお彼岸です。先祖供養の季節です。
各家でも先祖供養を今年は特に念入りに行うことが自衛のためにも重要と思われます。

当方も毎日修法をしていますが、
その最初には「神分」として「・・当年行疫流行神等総じては日本国中 大小神祇普天率土の権実二類しかしながら威光倍増のために・・般若心経・大般若経名・・」と祈り、
終わりには「廻向」として「・・廻向行疫神等永離苦道・・」と祈願しています。
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