福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

秘密安心往生要集・・26/42

2021-06-26 | 諸経
秘密安心往生要集・・26/42
(廿五、追福廻向に時節有る事。)
凡そ追福回向は優婆塞戒経に拠るに三時あり。春は二月、夏は五月、秋は九月に勤修せよ。鬼道に在る者は解脱しやすく、地獄餓鬼畜生に在るものは免るることなしといへり。是鬼神は分に福あり、通あって過去の造業を知りて悔み,或は人に託して追福を乞ふことあり。又地藏菩薩本願經には、夢中に諸の鬼神、異形の者を見、或いは悲しみ、或は啼き、或は愁へ歎き恐怖することあるは皆是一生十生百生千生の過去の父母兄弟夫妻眷属の悪趣に在して未だ出離を得ざる者、追福回向を望みて宿世の骨肉親類に告るなり。此の時には佛菩薩の像前にして至心に本願経を三遍七遍読誦し或いは僧を請じて転読せしめば悪趣に迷ひて苦を受る罪人皆苦しみを脱れて夢中にも悪相を見ざらん」(「地藏菩薩本願經・如來讃歎品第六」「若未來世諸衆生等。或夢或寐見諸鬼神乃及諸形。或悲或啼或愁或歎或恐或怖。此皆是一生十生百生千生。過去父母男女弟妹夫妻眷屬在於惡趣未得出離。無處希望福力救拔。當告宿世骨肉。使作方便願離惡道。普廣。汝以神力遣是眷屬。令對諸佛菩薩像前。志心自讀此經或請人讀。其數三遍或七遍。如是惡道眷屬。經聲畢是遍數當得解脱。乃至夢寐之中永不復見。」)といへり。
昔興正菩薩、大慈悲深重にして六道の含識の為に光明真言會を始めて一七日昼夜十二時不断に光明真言の法を行じ、伴僧は光明三昧を修して亡者に回向し玉ふ。初めは文永元年九月四日より始めて十一日に終りしを、正応三年八月廿五日に菩薩九十歳にして遷化し玉ひし後、徒弟八月十八日より廿五日に至る迄に改め修す。是兼ねて報恩謝徳の心なるべし。其れより今に至る迄、四百五十余年、恒規として毎秋の勤修退転なし。菩薩九月に修し玉ふは優婆塞戒経の本説に拠り玉ふなるべし。

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