福聚講

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ユングの集合的無意識について・・2

2012-09-14 | 集合的無意識
ユング「集合的無意識の概念」
「・・・集合的無意識とは・・個人的に獲得されたものではないという否定の形で個人的無意識から区別されうる部分のことである。・・・集合的無意識の内容は一度も意識されたことがなく、けっして個人的に獲得されたものではなく、・・・本質的に元型(archetype)によって構成されている。・・私の命題は次のようである。個人的性質をもった意識的な心の部分だけをわれわれは経験可能な心の部分であると信じているが、しかしそれとは別に心には第二のシステムがあって、これは集合的で非個人的な性質をもっており、すべての個人においても同一である。この集合的無意識は個々人において発達するのではなく、遺伝していくものである。それは存在に先んずる形式であるいくつもの元型からなっているが、この元型は間接的にしか意識化することができないが、意識にはっきりした形式をあたえているのである。・・・
わたしのいわんとしていることはおそらく具体例によりあきらかにできるであろう。・・・(元型のひとつとして例を挙げるなら)二重の血統、つまり人間の親と、神の親を持つというモチーフがある。ヘラクレスはへーラーがうっかり養子にしてしまったために不死身を得たとされる。エジプトではファラオは生まれつき人間であるとともに神である。神殿の誕生の間にはファラオが2度目に神として誕生してくるさまが描かれている。・・これはキリスト教をふくめあらゆる再生秘儀の基礎をなすイメージである。キリスト自身もヨルダン川での洗礼により再生をなしとげている。・・これは(2度生まれる概念は)多くの「大人子供」の空想の形をとってあらわれる。彼らは親が養父母にすぎないと信じているのである。・・」
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