「御室相承記」「長和入道親王(師明親王・性信・號大御室)、結縁灌頂の事・・万寿元年1024十一月二十日、甲辰、観音院において之を行ぜらる」
性信入道親王は、平安時代中期の皇族・真言僧。三条天皇第4皇子。真言宗仁和寺の第二世門跡。通称は大御室。諱は師明、号は光明寿院、密号は金剛行。
仁和寺の済信から伝法灌頂を受けた。高野山に参詣して、護摩を800余日間行い、高野山山上に灌頂院造営を発願した。1073年(延久5年)後三条天皇の出家の戒師を勤めた。後冷泉天皇の病気平癒をはじめ多くの修法を行ってその験著しく、1083年(永保3年)その功により二品に叙せられた。
仁和寺は元々宇多天皇が出家後に住持となって以降、その子孫が別当を務める寺であったが、性信は別当よりも上位にあたる検校に任じられ、以降は皇族が別当・検校として統括する寺院となった。弟子には寛意、行禅、長信、覚行法親王。
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