Fukunosukeです。
出張で上海に行きました。2012年の家族旅行以来です。
汚れた大気に霞む大都市の光景は、まんまブレードランナーの世界でした。
という上海を朝8:20の飛行機で立ち、12:05に羽田着。そして今ここ(品川)!
同日夕方4時には、昨秋も泊まった三条のソラリアへ到着。バカなのか。
そして夜7時前には板前割烹に到着です。西陣はしもと。
いや。こんなはずじゃなかったんです。
本当はこの週末に間人(たいざ)に間人蟹を食べに行く計画だったんです。
ところが急に上海出張が決まり、「間人なんて行けないよお~」と泣きを入れたら、
「京都までなら行けるでしょう」とこんな展開になりました。
間人というのは京丹後の端にあって、最高級ズワイガニブランドのひとつなんだ
そうです。ここにはカニ漁船が5隻しかなく、その5隻から揚がる間人蟹は
とても希少価値が高いんだって。
で、こちらのご主人がその内1隻の漁船の方と親戚だそうで、冬は間人蟹を
売りにしているんだそうです。
間人蟹とご対面。蟹ビルも一杯ついていていい感じです。
まずは香箱蟹でウォームアップ。
その間に、先ほどの間人蟹はあられもない姿になってしまいました。いやん。
ほら、本物の証。間人蟹のタグは緑なんだそうです。
そう言えば、「触ってごらん、ウールだよ」って宣伝ありましたが、
あのウールマークってどこ行ったんでしょう。
そんなことより驚きました。殻が金色です。何を食べると体が金色になるんだ。
もしかしてこれを食べると僕は金色に光るのか?
爪は焼き網の上で炙られています。
拝みながらいただきます。ズワイガニもピンキリなんだということを理解しました。
胴体の半身も焼き蟹に。身が繊細でありながらプリッと弾力があります。そして甘い。
蟹すき(かにちり)が始まりました。出汁をはった鍋にかにみそを入れます。
みそはさっと火を通したところで引き上げ、
これまた京ならではの良くできたポン酢に落としてくれます。
続いて蟹の身をしゃぶしゃぶします。
口に入れるとふわっふわ。はらりと解けて淡雪の様。
甲羅には3分の1味噌を残し、お酒を注いで火にかけます。
甲羅酒。堪らんです。
一通り蟹を食べたら、出汁で野菜を茹でます。
蟹を食べる以上においしいかもしれないですよ。
そして最後は雑炊です。殻に残った身を掻き出して雑炊に乗せてくれます。
こんなに食べ残していたんだ!
さらに卵の黄身をたっぷり二つ。
ぐりぐりぐりっとやると完成です。
煮詰まり過ぎず、ちょうどおいしいタイミングでお椀によそってくれます。
黄金の蟹雑炊。薬味なんか入れません。
鍋の雑炊は、大市のすっぽん鍋雑炊が天下一と思っていましたが、
もはや甲乙つけがたいです。気を失いそうです。
たまに、生きているうちに食べられて良かったと思う食べ物に出会うことが
あると思いますが、まさにそれでした。世の中にはまだ知らない美味しい
ものがあるんだなあ。
なお、京都で食べる間人蟹としては、和久傳の焼き蟹コースが有名のよう
ですが、はしもとではそれよりカジュアルに間人蟹が楽しめます。
間人蟹というのは鮮度命だそうです。本当の間人蟹は現地で食べなきゃ
意味がない!という人もいると思いますが、それでも僕らには人生最高の
ズワイガニ体験でした。
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