Fukunosukeです。
金武(きん)と聞くと社交街かキンタコくらいしか思いつきませんでした。ここへ行くまでは。
ジャンボタクシーを調達して、みんなで金武の外れにあるASBO STAY HOTELという所へやって来ました。近くには野球場や運動施設もあって、楽天イーグルスのキャンプ地だったりするようです。
なんだか宇宙的なホテルロビーです。沖縄感はゼロというか、マイナスに近い。
というホテルの中に、アロー・エデッセというレストランがあります。
レストランも個性的な。レストランというか、なにか。なんだろう。おしゃれなIT系企業のキャンティーンみたいです。
それより、お客さんが我々だけなんですが、いいのでしょうか。
気を取り直して、イェイ!
厨房では調理スタッフが忙しく働いています。手前左がシェフ、その右がスーシェフだそうです。厨房はちゃんとしてるよね。。。
という変なドキドキ感の中、食事スタートです。
アペリティフ。金アグー豚のハムは自家製。アグーにもいろいろあって、金武で育てている金アグーという豚だそうです。めちゃおいしいじゃないですか。
続いてパスカードというクレープスフレ。表面のつぶつぶはトリュフ。パスカードもクレープスフレもなんだか知りませんが、とにかくびっくりするくらい美味しかった。これは記憶に残る美味しさ。
真ん中に浮いているのはゆし豆腐。周りのスープはレモングラスやライムが爽やかなアジアンなスープ。意外性がありながら全体がよくまとまっていておいしいです。
スーシェフは厨房に入ったりホールに出たりで大忙し。ワインの説明もしてくださいます。見た目通りとても人当たりがよく、和ませてくれます。
季節の温野菜。
こういう感じの野菜料理を見てハッとする人がいるかも知れませんが(私はしませんが)、シェフは洞爺湖ウィンザーホテルのミシェルブラスで経験を積み、フランスで修行をされた方なのだそうです。そりゃあただ者ではないはずです。
魚は赤まち(ハマダイ)。
魚2つめの皿はマクブ。
沖縄の魚というと、柔らかいというか食べ応えがないような気がしてあまり美味しい印象がなかったのですが(すみません)、ちょうどよい火の通し加減なら食感もしっかりあるし、淡白な味がソースによく合ってどちらの皿も美味しかったです。
龍宮エビ自家製ベーコン巻。沖縄というと車エビのイメージですが、龍宮エビというのはパナメイエビだそう。最近金武の辺りで養殖が始まったそうです。
メインは再び金アグーのフィレ。今どきアグー豚は東京でも流通していますが、いまいちグッと来るものは少ないように思います。でも現地に来るとびっくりするほど美味しいアグーに出会えたりして「やっぱり美味しいじゃないか」ってなる。そういえば鹿児島の黒豚もそうだった。豚というのはそういうものなのでしょうか。
デザートの前に食後酒を。なんと国産のラム酒です。しかも伊江島で作っているのだそう。伊江島というのは本部の沖合の島で、美ら海水族館の対岸にあるような場所です。
サトウキビからバイオエタノールを作る工場の稼働が終わり、不要となったサトウキビを使ってラムの醸造を始めたとのこと。2011年に始まったそうでまだそれほど歴史はないらしいですが美味しかったです(あんまりラムの味はわかりませんが)。いずれ沖縄がラムの産地として有名になるのかも。いやもうなっていたりして。
パッションフルーツアイスのデザート。こういうの好き。
季節のチョコレート。なんと専門のショコラティエもいるのだそうです。
食後はシェフがやって来ていろいろお話をしてくださいました。
最初はドキドキしたのですが、蓋を開けてみたらびっくりの本格フレンチです。しかもリーズナブル。
場所が不便なためか、ディナーよりランチの方が混んでいるそうです。でもわざわざ行ってみる価値はあると思いました。
初めて沖縄に行ったのは20年以上前。その時は(沖縄料理以外に)美味しものがないと思ったのですが、進化する沖縄を実感しました。美味しいものを食べに行く沖縄旅行、ありだと思います。
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