雑誌取材が二つ

雨が一晩中降り続いた。
寒に雨が降ると、今年は洪水になると、シャーマンマキが聞こえるように呟いた。
今日降った何十倍の雨になると最後の言葉は聞き取れなかったがまだのろいの言葉のように続いていた。
週末のために市場に行った。
いつもの人たちの新年会があるので、焼魚はカマス、佐渡のメジマグロ、新潟のマサバ、黒ソイ、ヒラメ、スケソウタラ、などを買い、煮物はメロウのカマにした。
女将が休み、てんてこ舞い。
昼定食は天ぷらにマグロのたたき。
あまり出なかった。
積雪が160センチぐらいになり、雨の後雪になるらしいので、今まで積み上げた雪を片付け次の除雪にまた積み上げる。
この時期雨が降るのは晴天と同じ、それ以上手の届かない所まで雪を減らしてくれる。
午後から雑誌の取材が二つ。
ピザとピザ屋のラーメン。
取材者のおねえさんがアブラチャ・トットのピザ箱を大神宮の市で見た時は感動しました、伝説のピザにまさか出会えるとはと。
なんか凄く大げさと思ったが、2000年の残したいイタリアンの二位になってたこともあるから新潟市ではそんな噂になってるのかな。
内野のアブラチャ・トットが閉店したこともあるのかも。
もう一つはピザ屋のラーメン、この前小出のアズマヤさんに敗れて全国デビューが出来なかった一品。
三種類のチーズがたっぷりとトマトソースベースのスープ。
この子供達がやがて全国に出て行くだろう。


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日の出、霧氷が輝く

昨日は新年会があり、小出まで送った。
只見線に乗って帰る人がいたので、その時間居合わせて送る手はずが巧く行かなくて内心ひやひや。
飲んでしまったら、もっと飲みたくなったのか、酔っ払ったのか、時間だよと言っても中々腰を上げない。
小出駅にセーフで着いたのに、酔って券売機に嫌われてしまってた。
帰る頃は冷え込んで霧が出て視界が悪くてやっと帰った。
久しぶりの冬の星座を期待してたのに。
昼間自宅の除雪をしたせいで妻は上機嫌。
出来るだけ要望に答えようと思うが中々思うように運ばない。
除雪隊の朝食を出してると日が昇り始めた。
ゴイサギが大沢川を覗き、白鷺も舞ってる。
一斉に鳥達の朝食が始まり、雪面に雪晴れの後が出来、青と白の絞りのような縞模様が朝日に照らされ、生き物のように変わり始めた。
木々の薄い霧氷が白い色からお日様色に変わりだした。
国道を走る大型車は見えるが、小さな車は雪の側溝を走っていて音だけ走り去る。
大寒の晴れた一日が始まる。

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風見鶏と雪爆弾

昨晩は予約が無いのでビストロさくらに行ってみようと考え、自宅には帰らないと電話した。
インフルエンザの注射をしたらだるいので大助かりと言われた。
いつもならまた何処かにのみに行くのでしょうと機嫌が悪いのに今日は風向きが違った。
電話したら定休日。
そのうちに星野さんも来て、他の組も帰らない。
じゃと言う事で星野さんと酒盛り。
そのうち国道が渋滞しだし、隣のスタンド付近でパトカーの回転灯が回りだした。
数も増え、ただ事ではない様子。
みんな帰れないから待機していた。
酔ってしまい、近くに飲みに行く事にした。
いつもの盛永。
もう大して飲めなくて、生ビール一杯と、チュウハイ一杯。
寝ていた方が良かったが、雪が晴れて心がうきうきしていたせい。
市場に行った。
マグロを買いに行ったのだが、鯵と蟹、大きなバイガイと煮物用の小さなバイも買った。
蟹は刺身にしょうと考えているうち、他のことをしてたら蒸されてしまった。
これから新年会の予約が入り始めたから準備をする。

自宅の除雪をした。
タイヤショベルに乗っていき、4時間。
ミッキーにしばらく逢わなかったら、態度がよそよそしくどちらさんと言った顔をしていた。
妻の愚痴を毎日聞かされ洗脳されたのかも。
店に戻ると屋根にサギがとまっていて、横には雪の塊が残っていた。
人や車にぶつかるといけないので屋根の下には雪を積んで入れないようにしておいた。
100キロ以上ある雪の塊が直撃したら人も車も傷ついてしまう。



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崖っぷち人生、主力銀行を替える

予報と同じ青空が広がってきた。
週始め、ずーと悩んでいた事に区切りをつける日が来た。
今まで借りていたお金を別の銀行に立て替えてもらい、返すと伝える為。
三十年以上主力銀行と思ってたところに。
今の時代まして政局が混沌としてる時に。
何故かと言うと、今度貸してくれる銀行は保証人が要らないと言われたから。
地震があって全壊して、店を新築するに当たり、義兄弟から保証人になってもらった。
借りる立場は弱い、保障協会の金を払い、不動産も担保に、そのほか保証人もと言われた時、ジャ何のための協会なんだと思った。
銀行の前で、携帯で呼び出し、保証人になってもらえないかと聞いた。
電話では断りやすいと考えたからだ。
即答でオッケイが出た。
後後、電話で頼まれるとはと、事あるとき笑いながら言われた。
青空が広がり、昨日は店始まって以来、最低の売り上げを記録してた。
晴れるとお客さんが来てくれた。
雪が降らないうちに除雪をはかどらせようと、大沢川にタイヤショベルで雪を押し出していた。
その時前の雪が川に落ち、タイヤショベルも傾き、落ちると思ったら傾いて止まった。
水面まで3メーター有る高さ。
あと三十センチ前に出てたら一緒に落ちていた。
硬い雪盤を削り十センチずつ、十センチずつ後退した。
奇跡的に安全圏まで後退した。
機械に挟まれ死ぬ事もあったのに、無事だった。
すべて崖っぷちの人生。


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三回目の年取り

昨日は青空が少し見え、大雪も今度こそ終わりと思ったら、除雪隊がフル待機。
朝起きたらその通りになって、予測近くの30センチ近く積もってた。
朝食も全開。
その後、正月と小正月に食べた大鮭の荒巻を切り、焼いた。
汁は鯛のアラを昨晩出した残りに、ニンジンと白菜を足して作った。
母が朝食はパンと言ったけど、小正月の鮭を焼いたよといったらご飯でいい事になった。
昨日マキ婆がうちは今年鮭ともちの無い正月だったと言うのを聞いたから、三人でもう一回正月をしょうと考えたから。
マキ婆の倅さんは除雪隊の責任者らしく、そして正月に社長がなくなったばかりできっと正月が出来なかったのだろう。
年を取ると正月の行事が楽しみで生きがいでもあるようだ。
母が世の中が変わってと自分に聞こえないように陰で不満を漏らしているのを知っている。
それでボクはノンアルコールの年取りを自宅でした。
それほど除雪関係にはきびしい降雪であった。
南雲さんが臼でついたもちも三人で皆残らず食べた。
マキ婆がおかげで正月が出来たと、実家に帰ってからも言ったそうだ。
雪が思い出したように舞い、雲が切れだした。
嬉しくてタイヤショベルでハッスルしてまた神経痛が前より悪くなってしまった。
これから川口温泉の源泉と低周波風呂に行く。
雪の露天風呂で星が見れれば好いのになー。



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積雪232センチ

大雪が峠を越えたのか、それとも夜が短くなったのかやけに明るい朝だった。
明るいと言っても青白い薄闇が広がっているが、遠くの民家や木々がはっきり見える。
西の空に雲の隙間が出来雪雲の入道雲が朝日に光っている。
でも雪は止まなくて静かに落ちてくる。
マキ婆がジャンプの前傾姿勢をとった選手のように腰を折り曲げ背中にリックを背負ってやってきた。
除雪隊もまだご飯を食べない人もいたが、市場に急いだ。
だいぶ遅くなってせりも終わったと思ったのにまだたっぷりの魚が残っていて、中々売れないようだった。
大ヒラメとヒラメとアジとマグロを買ってきた。
店に着いてからまた除雪。
お昼を食べてからも除雪。
裏の駐車場はまだほとんど手付かず。
坐骨神経痛と相談しながらぽちぽちやる。



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積雪210センチを記録

昨日の新年会のお客さん、9時には帰るようなことを言ってたが結局10時過ぎになってしまった。
除雪隊の朝食が気がもめて早く寝たいのに。
朝たっぷりと積雪があり、二メーターを越えていた。朝食の数が判らなかったがいつもの予想で作り始めた。
途中基地に電話したら、忙しさに電話を忘れてしまったと謝りの言葉。
裏の駐車場は手が回らず積もり放題になっている。
自分の車が5台あるので屋根の雪下ろしだけでも大変だった。
マキ婆が休みで猫のご飯をやらなければいけない。
あまりにも雪が積もりすぎ、マキ婆が近づけなかった。
猫屋敷はピザのマキ小屋。
タイヤショベルで除雪しながら近づいた。
マキ婆には慣れているが、僕らを見つけると一目散に逃げ出し、いつも可愛くないやつと
おもってた。
さすが昨日もやらなかったので空腹には勝てず近寄ってきた。
鮎蕎麦の出汁を取った地鮎と鰹節、タラの煮付け。
マキ婆の山の小屋にもまだいるらしい。
もう人間が近づけなくなってしまった。
早くこちらに来ればいいのに。
カラスの夫婦にはカツカレーのカツが残った物。
セキレイにはミックスチーズ。
屋根の上に止まってるサギは何を見てるのか分かった。
川鵜がやってくると追われた魚を岸からつつこうとしてるのだ。
そしてタイヤショベルが動き出し、大沢川に雪を投げ入れると雪に驚いた小魚がサギの足元を逃げるのを狙ってるのだ。

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ニンジンダイエット

朝かなりの積雪を覚悟したたが昨日みたいに降らなかったらしい。
それでも二メータを越えた。
データーを見るとここらが一番積もってるみたい。
只入広瀬や他のやまちにはかなわないが。
大沢川の横の雪の壁を見ると土手より二メートル、もう落ちたら上がれない高さだ。
黒い流れに降りしきる雪が音も波紋も無く消えていく。
除雪隊も最高の人手。
休み無く降る雪に、疲れが出てきて、あんなに肉が好きな人達がカツカレーだったらカツはいらないと言い出し、月見蕎麦を食べると言い出した。
明日からお疲れさっぱりメニューを作らなくては。
それでもお昼過ぎに雪が小降りになり空が明るくなったらもうこれで雪は終わりになるのではと希望が出てきた。
でも会う人会う人、皆今週一杯と切ないような話。
妻が病院に送ってと言うので、市場によって安いミロのビーナスみたいな大根を積み込んできた。
その前に安いニンジンを買った。
市場の担当に、ニンジン何キロだったかねーと聞くと、百あったから、五百キロと答えた。
約キロ二十円。
使い切れないので鮭のアラと大根で煮物にした。
ニンジンを多く入れてしばらくニンジンダイエットに挑戦する。


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突然大雪

夜中に携帯が無いことに気付き前の日のポケットを皆探した。
車の中も部屋中、どこも無かった。
呼び出すとなるからどこかにあるわけだと、朝になって新年会の会場に掛けた。
折り返し電話が来て所在が判明。
しげちゃんに頼んで取りに行って貰った。
強風が吹いて、雪になるだろうと軽い気持ちでいたら。
降り始めたら凄い降り方。
粉雪が休み無く降ってきた。
カラスの夫婦にご飯やり、野良猫にもゴマサバのアラをピザ窯で焼いてやった。
市場にあったゴマサバを〆てみた。
皆が身割れして駄目だと忠告してくれたけれどあえて挑戦。
やはり粉っぽくて最高とはいえない。
まけるほど降る中、来客があり、そして母の病院の送迎もあり、板長が休みでそれなりに忙しかった。
大型車が道をふさぎ車がのろのろ。
高速も止まり、下道は渋滞。
雪が一杯になったからと思い、除雪のタイヤショベルを起動させようとしたがバッテリーが悪いのか掛からなかった。
修理屋に電話するけど渋滞で時間が分からない。
志保ちゃんの車は車高が低い為５0センチもある雪では走れない。
スコップを取り出しあれこれしたが駄目だった。
ようやく修理屋が来てタイヤショベルが起動。
積雪が160センチを越え、なお降り続く。
もうあっぱれの雪を通り過ぎている。

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今日も新年会

飲みすぎでやっと起きた。
市場の飲み会に、新しくビストロを始める人が来ていた。
サクラと言う名で、小千谷市に開店する。
飲んだ勢いで、ボクは辻調の出でと吹いたら、エーボクもそうなんですと言われた。
ボクはフレンチのガクと思ってるけど、人はハレンチト思ってるらしいと場をにげた。
習って分かったのはマヨネーズの作り方で、店のマヨネーズはオリーブオイルが入ってる。
マヨリカ島で軍隊の指揮官が広めた。
そこらで別の話題にした。
魂を揺さぶるようなフレンチを食べたいと後で機会を見てささやいてみよう。
自分は揺さぶるような料理は出来なくて、何かにつけ、うちは食堂だからと言い逃れをしてきた。
もう残りの時間も無いのに。
伊豆から磯谷さんがやってきた。
一緒に新年会をやるため。
蝦夷ジカのロースト。
ウリジョウ(嬢)のスモーク。
ブリの刺身とブリ大根。
フキノトウの天ぷら。
野鴨汁。
それらが僕の担当。
他八海山の会長の手料理。
八海泉生ビールと門外不出の大吟醸。
まだまだ甘いな。
アー酔っ払った。

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