山古志の隣に十二平のがあった。
地震で壊滅して小千谷市に皆が住まいを移した。
親戚のじいちゃんの一周忌をこの春早いころやった。
どぶろくつくりの名人で横穴に保管して熟成したすばらしい酒を雪が消える頃いつもいただいた。
店の所も雪が深いがもっと深く陸の孤島の場所。
そこに住んでる人たちはみな似てるが特に僧侶と武士と哲学者と百姓の気骨を隠し持ってるじいちゃんに魅かれてた。
どぶろくも清酒に近くでもどぶろくの魅力を放ってた。
長い間伝わったその地域のどぶろくだと思う。
人間と一緒に味を出す酵母、アルコールを作る酵母、香りを出す酵母などが人間と一緒に生き続けてきた場所。
きっと家に住む座敷わらじだったかもしれない。
じいちゃん恋しいよと思いから時間が必要なルートを帰った。
週末の疲れが心をノックしたのかも。
もう夕日の仲間のお日様が春の山々を淡く照らしてた。
鯉の池にも淡い西日が。
サワオグルマの群生の所で一休み。
ちょっとだけいただいてきた。
吟醸会のテーマはゴルゴンゾーラと八海山大吟醸の出会いだと板長たち若いスタッフは言ってる。
個性のあるサワオグルマなどとゴルゴンゾーラとペコリロマーノかパルミジャーノでソウルで食べたジョンを作ろうかと考えてる。
当然この前いただいた海苔も持参して。
夕飯と晩酌はマキ婆の菜っ葉と摘んできてくれた木の芽。
彼女はきっと88歳ぐらいになってる。
ありがとうマキ婆。