「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

セクシュアル・オリエンテーション

2006年05月12日 20時17分34秒 | 心理
 
( http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/34207010.html からの続き)


 性的な関心(恋愛感情)をどの性別に抱くかを、「性的指向(セクシュアル・オリエンテーション)」と言います。

 性的関心が同性に向かうのが同性愛(ホモセクシュアル),異性に向かうのが異性愛 (ヘテロセクシュアル),両性に向かうのが両性愛(バイセクシュアル)です。

 性的指向は自分の意思で決められるものではなく、「性的嗜好」とは異なります。

 さらに、性的指向には様々なバリエーションがあります。

 体に対しては異性を求め,心に関しては同性を求める(またはその逆)という人もいます。

 また、ヘテロセクシュアルからホモセクシュアルに移行したり、性欲の対象がない場合(アセクシュアル)もあります。

 ただし例えば、右利きは多数派だから世の中では便利ですが、左利きを病気だとは言えないように、同性愛を異常だとは言えません。
 

 同性愛の原因ははっきりしていません。

 胎児期のホルモンの影響で、体の性と脳の性が異なってしまうことがあります。

 しかし、そのために同性愛になるとは言えません。

 ゲイ(男性同性愛者)でもレズビアン(女性同性愛者)でも、それぞれ男性的なタイプや女性的なタイプなどがいて、

 必ずしも女性化した脳=ゲイ,男性化した脳=レズビアンという図式にはならないのです。
 

 同性愛は時代や国を問わず、人口の数%~10数%いると言われます。

 生物の原則からすると、子供を産めない同性愛は何故存在するのでしょう? 

 人間以外の動物は子孫を残すと一生を終えますが、人間は進化の過程で生殖後も長い寿命を獲得しました。

 その間に人間は様々な知識や経験を次の世代に伝えます。

 人間はDNAだけでなく、文化を残し伝える生物なのです。

 同性愛なども何か意味があるのではないでしょうか。

 非婚や子供を産まない人生があるように、様々な性的指向の人々のライフスタイルにも意義があるはずでしょう。

(続く)
 
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