「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

誕生日に心子の墓参り--心子が舞い降りた場所(2)

2006年05月24日 11時30分03秒 | 心子、もろもろ
 
( http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/35275980.html からの続き)

 実は心子が亡くなった直後、心子が泊まった部屋を見せてほしいとホテルに頼み、一度は了承されました。

 しかし数日後、ホテルの上司が電話に出て、やはり部屋に入るのは勘弁してほしい、ということになってしまいました。

 その代わりに、当日の事情を詳しく教えてくれましたが、考えるに、後追い自殺を恐れたのではないかと思ったりしました。

 それ以来、部屋の中を見ることができなかったのです。

 ただ、何年か前ペントハウスへ行ったとき、たまたまベッドメーキングをしていて、スタッフが姿を消したすきに、部屋に忍び込んだことがあります。

 でもその時は戦々恐々として、ゆっくり見定めることができませんでした。

 きのう、心子が降りた位置を最終確認できましたが、部屋に入っていたのをホテルの人に見とがめられ、“不審尋問”されてしまいました。 (^^;)

 心子が旅立った場所の、2~3メートルの違いに拘ってしまうのですが、身内を事故で亡くした人の多くが、最期の場所や状況をつまびらかに知りたいと願うものです。

 そのことで、先立った人の今際の心に、少しでも近づける気がするのです。
 

 
 ホテルをあとにして、心子のお墓の最寄り駅の花屋さんで、鉢植えを買いました。
( http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/32656319.html 参照)

 例の店員さんはもうすっかり覚えてくれていて、僕を見て向こうから「こんにちは」と挨拶してくれました。 (^^)

 心子の話をしたら、自殺ということを最初は驚いていましたが、境界性人格障害のことなど、とても熱心に聞いてくれました。

 この店員さんは以前お葬式関係の仕事をしていて、人の生と死を大事なことと思っているそうです。

 拙著のチラシを渡すと非常に関心を持ってくれ、さっそく買って読んでみると言ってくれました。 (^o ^)/

 色々な出会いを不思議に思うと言っていましたが、僕のほうこそ本当にありがたく思いました。
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする