ネタは降る星の如く

とりとめもなく、2匹の愛猫(黒・勘九郎と黒白・七之助)やレシピなど日々の暮らしのあれこれを呟くブログ

「オネスティ」と「インテグリティ」の違い

2006-06-01 20:04:16 | 時事
 メモメモ。

牛場靖彦
"江戸っ子"リスクマネジャーの車座清談
~自己責任時代の処世術~

第47回
「不祥事であたふたするな」――J&J が見せた24年前の見事な対応
~出稽古の意義と必要性(4)~


 J&J(ジョンソン&ジョンソン)のタイレノール事件への対処は、ビジネススクールの企業倫理に関する授業で必ず出てくる事例だ。そして、「クレド(我が信条)」という経営理念にもとづいて行動したことは、尊敬に値する。

「ジョージ、いいか、企業広報で最も大切なことは『事実を正直に、ありのまま発表する』ことだ。小手先のごまかしは絶対に後で必ずバレる。だから、正しい正直な発表に勝るものはないんだ」――彼はこう言うと次のように続けた。

「正直といっても、『オネスティー(Honesty)」ではダメだ。清廉、高潔、誠実といった意味合いの『インテグリティー(Integrity)』の態度で臨むべきなんだ。そうすれば消費者や取引先、株主、世間、さらには社内の人たちからも強い信頼を得ることができる」と力説した。

 私はJ&J 社のタイレノール事件を通じて、同社のマスメディア対応、すなわち「インテグリティー」な対応が、企業の広報にとっていかに大切かを強く認識していた。


 以前から「honesty」と「integrity」の語感の違いが気になっていた。「honesty」は嘘や欺瞞がないこと。「integrity」はそれに加えて首尾一貫した価値観とか、権力や圧力に屈しない道義心とか、もっと高い次元の概念だと思う。政治家や企業経営者にとって「インテグリティ」を問われることは極めて厳しいことだ。それを実現して見せたJ&Jは尊敬できる会社だと思う。

どちらを主語にするか

2006-06-01 20:00:35 | 時事
 メモメモ。

神奈川県の人口、全国2位に 大阪府を上回る

5月1日現在の推計人口で、神奈川県が初めて大阪府を上回り、東京都に次いで全国2位になった。大阪府が1日に公表した推計人口は882万1085人。神奈川県が5月31日に発表した推計人口は882万3227人だった。東京都は1261万9522人。


大阪府人口3位転落、“地盤沈下”嘆くナニワっ子

東京都に次ぐ全国2位の人口規模だった大阪府が、5月1日現在の推計人口で神奈川県に抜かれ、3位に転落したことが1日、わかった。4月1日時点では大阪が8109人差でリードしていたが、1か月で神奈川に2142人の差をつけられ、1960年以来、大阪が守り続けてきた〈ナンバー2〉の座を明け渡すことになった。


 今のところ「神奈川が抜いた」という表現の記事と「大阪が抜かれた」という表現の記事が半々ぐらい。

共謀罪法案、今国会成立見送り……一転

2006-06-01 20:00:17 | 時事
 メモメモ。

共謀罪法案、今国会成立見送り=修正協議不調で継続審議へ

政府・与党は31日、共謀罪創設を柱とする組織犯罪処罰法改正案の今国会での成立を見送る方針を固めた。6月18日の会期末が迫る中、難航する民主党との修正協議に決着を付けることは不可能と判断した。今国会では継続審議とし、秋の臨時国会での成立を目指す。


 ひとまず嵐は過ぎた。次はまた秋にウォッチ。

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共謀罪、一転成立強まる 与党が修正案全面受け入れ

「共謀罪」を新設する組織犯罪処罰法などの改正案をめぐり与党は1日午後の衆院法務委員会理事会で、民主党が提出した共謀罪の適用範囲を限定する修正案を全面的に受け入れる考えを表明、2日午後の委員会採決を提案した。
 民主党は質疑で政府側の見解をただし、納得できる答弁があれば採決に応じる方向だ。同改正案は一転、成立の見通しが強まってきた。


 う~む、一転して……。

「日系自動車の躍進で英語も変質」

2006-06-01 12:51:11 | しごと
 メモメモ。

酒井耕一の「グローバル企業最前線」
日系自動車の躍進で英語も変質

 なかなか面白い記事だ。

 英語以外の言語を母国語としながら英語を話す人の人口が増えれば、英語は次第に変わっていく――。これは長く指摘されたことで、現実に進んでいる。


 イギリスやアメリカが本社の外資系に勤めていたら違うのかも知れないが、英語が母国語でない外国人と仕事をする機会の方が圧倒的に多い環境なんで、外国語訛りは結構いろいろ聞いている。

 母音の発音は母国語にどれだけのバリエーションがあるかで違う。曖昧母音の[(eを上下ひっくり返した記号):]とかアメリカ英語に特徴的な[(aとeをくっつけた記号)]を発音し分けるヨーロッパ人はあまりいない。日本語と同じく母音が「ア」「エ」「イ」「オ」「ウ」の5音しかない言語圏の人は、そうなってしまうのだ。

 ドイツ人は日本人と同じく、「th」と「s」の区別が苦手な人が多い。「I think(私は考える)」が「I sink(私は沈む)」に聞こえるので、私は内心で「沈むのかっ」とツッコミを入れながら聞くことが多い。

 フランス人は「h」の発音ができない。「I have ~(私は~を持っている)」が「アイアヴ」になる。「r」音の発音も喉に引っかかったような音になる。略号などアルファベットの発音もローマ字読みに近くなる。

 スペイン語圏・イタリア語圏の人の英語発音もフランス人と同様の特徴を持つ。スペイン人の場合は「r」発音が強力な巻き舌になるが^^;。また、スペイン人の場合は子音「s」だけで始まる単語がないため、「I speak English(私は英語を話します)」が「アイ・エスピーケ・イングレス」という音になる(スペイン語訛りが強烈な場合)。

 先月末から英語のテストTOEICのリスニングに、アメリカ英語以外にイギリス・オーストラリア・ニュージーランド英語が加わったそうだ。

 グローバルな英語力を持つという意味では、発音はできなくても訛りを理解する耳は必要だ……オーストラリア・ニュージーランド訛りだと「I am going to Hospital today(今日は病院に行きます)」が「I am going to hospital to die(死ぬために入院します)」に聞こえるもん^^;。

 インド・パキスタン・バングラデシュ辺りのアクセントも強烈だし、「シングリッシュ」と呼ばれるシンガポール訛りも耳に慣れるまでは大変だ。

 英語で仕事をしようと思ったら、発音はネイティブに近いのに越したことはなかろうが、自分の発音よりも重要なのは訛りを聴き取ることの方だと私は思う。


「仕事で男らしさ、女らしさの違いは出るか?」

2006-06-01 12:50:58 | しごと
 メモメモ。

仕事で男らしさ、女らしさの違いは出るか?
和田裕美さんに聞く、コミュニケーション術(後編)


部下を褒める時や叱る時、相手が男性か女性か、または年齢が自分と近いかどうかで手法を変えているという和田さん。しかし、「私自身は、“女性ならでは”のセールスというのはないと思います」と断言する。「(セールスという仕事においては)女性も男性も同じですよ。チャンスは平等なので、女だから男だからということはない。頑張る人は男性も女性も同じです。だから私は、あえて女性のためのセミナーというものを開催したことはありません」

ただし、いわゆる“男っぽい”性質(判断が早い、おおらかである、など)と、“女性っぽい”性質(きめ細やか、優しい、など)の違いはある、と和田さんは指摘する。「“男人格”と“女人格”があると思うんですよ。両方の人格を持っている人の方が、ストライクゾーンが広い。ワンパターンではマネジメントはできないですから」と和田さん。「仕事のできる人を見ていると、男性なら例えばきめ細やかさを持っている人、女性なら決断力を持っている人ですね」。男性には男性の、女性には女性のよさがある。だから、組織の中では男女が交じって仕事をするのがいい、と和田さんは言う。オフィスに男性、女性のどちらかだけがいるという状態はあまりよくない、というわけだ。


 ビジネスにおける文化論(たとえば「日本の文化は……」「日本人は……」)ってやつと同じで、仕事における「男らしさ」「女らしさ」というのはかなりステレオタイプ化していると思う。男性の中にも「女らしい」仕事ぶりの人もいるし、女性の中にも「男らしい」仕事ぶりの人もいる(私も、仕事ぶりは「女らしい」というよりは「男らしい」かも^^;)。

 ジェンダーで分けるのも、カルチャー論で分けるのも、相手を理解してうまく付き合っていくために必要な便法。でも、ステレオタイプだけで理解して、相手の個性(ステレオタイプとは違うところの)に眼が届かなくなってしまうようでは、道具を使い始めて道具に振り回されるようなもの。私はそう思ってます。


『パーソナリティ障害』岡田尊司

2006-06-01 07:00:36 | 読書
『パーソナリティ障害 いかに接し、どう克服するか』岡田尊司(PHP新書) リンク先はamazon.co.jp

 パーソナリティ障害personality disorderとは、「偏った考え方や行動パターンのため、家庭生活や社会生活に支障をきたした状態」。
 「物事の受け止め方や行動の仕方には、当然個人差があって、ある程度までは『個性』や『性格』として尊重されるべきものである。(中略)そうした傾向は、人それぞれであり、いいとか悪いとかいうことではない」。
 「(中略)パーソナリティ障害とは、バランスの問題であり、ある傾向が極端になることに問題があるということである。パーソナリティ障害かどうかのポイントは、本人あるいは周囲が、そうした偏った考え方や行動でかなり困っているかどうかということである。ただし、本人は案外困っていないことも少なくないので、いっそう周囲は困ることになる」。

 「本書では、適応上差し支えのない範囲のものを、単に『パーソナリティ』、病的なレベルのものを『パーソナリティ障害』として区別した」。

 ということで、わかりやすいパーソナリティ障害解説と「接し方のコツ」「克服のポイント」が以下続く。

 紹介されているパーソナリティ障害は以下の10種類。
1. 境界性パーソナリティ障害
2. 自己愛性パーソナリティ障害
3. 演技性パーソナリティ障害
4. 反社会性パーソナリティ障害
5. 妄想性パーソナリティ障害
6. 失調性パーソナリティ障害
7. シゾイドパーソナリティ障害
8. 回避性パーソナリティ障害
9. 依存性パーソナリティ障害
10. 強迫性パーソナリティ障害

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 この本を読むきっかけとなったのは、「パーソナリティ」か「パーソナリティ障害」かの判断はつかないが、自己愛性パーソナリティ傾向の強い人のケースにぶつかったから。

 しかし、よくよく自分が過去に出会った人たちを振り返ると、仕事の面で優秀とされていて早く昇進したけど対人関係などでトラブルを起こして挫折する人のケース(「脱線」=ディレールメント)は、考えてみると自己愛性パーソナリティ傾向の強い人だったりする。
 サイト「モラル・ハラスメント対策室」でも、モラルハラスメントの加害者は自己愛性パーソナリティ傾向が強いという指摘がなされている。
 引き続き、「自己愛性人格障害」または「自己愛性パーソナリティ障害」については勉強を続けるつもり。

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 家族の中に「回避性パーソナリティ障害」で「うつ」の家族がいる。この本にも指摘されていたところでは、小中学校の時にいじめを受けていたことがトラウマのひとつになっている。また、幼少の頃から親に「褒められたことがほとんどない」、家庭が父親を中心に回っていて「父親の自己愛の奉仕者として組み込まれ」ている、という点も当たっている……(汗)。

 私が分析するところ、父親に振り回されながらも家族の間を繋ごうとする母親の世話焼きがさらに拍車を掛けてしまっているんだろうなぁと思う。私はいったん家を離れることで自分を立て直したけど、その家族は親の支配下にあって引きこもることを選んでしまったわけで。

 「回避性パーソナリティ障害」の項を読み終えて、これから先のことを考えて、溜息をついた。気長に付き合うしかないんだけど。