久々にキターという感じです。
立花隆の「メディア ソシオ-ポリティクス」
第76回 小泉演説を封印した一通の書簡「靖国問題はアメリカの問題」
小泉首相はすでに意地としか見えない靖国参拝をもって日米関係にもヒビを入れてしまうのだろうか、と、暗澹たる思いです。
立花隆の「メディア ソシオ-ポリティクス」
第76回 小泉演説を封印した一通の書簡「靖国問題はアメリカの問題」
アメリカにとって日本は、これまでアジア最大の政治的軍事的同盟国であり、第一の貿易相手国であり、切っても切れないほど強く結ばれたパートナー的関係にある国とみなしてきた。
しかし、ここにきてアメリカのその認識は大きく変わりつつある。
アメリカにとって米中関係はすでにきわめて大きなものになっていて、米日関係と比較したときに、これまでのように、単純に米日関係のほうが大事とすぐに決められない場面がいろいろと出てきている。
特にこの靖国問題のように、日本側の主張にアメリカにとって納得がいかない部分が含まれている場合には、アメリカがその言い分を支持して行動を起こすというようなことは基本的にしたくない。ことにその問題が関係国の間で、感情的に燃え上がりやすい要素を含んでいる場合には、アメリカは手を出したくない。
アジアにおいて日本は基本的にアメリカと一体の国とみなされている。しかし、日本と一体と見られることがアメリカの戦略上アメリカに不利となる場合には、アメリカは日本と行動を共にすべきではない。そして靖国問題はそのようなケースだという判断がジアラ氏の考えの基本にある。
小泉首相はすでに意地としか見えない靖国参拝をもって日米関係にもヒビを入れてしまうのだろうか、と、暗澹たる思いです。