この一年間くらいは「週刊スーパージャンプ」に不定期連載だった『仁―JIN―』村上もとかが毎号連載となって再開された。嬉しい。
現代の大学病院で脳外科医をやっていた主人公・宗方仁がある夜運ばれてきた身元不明の急患(怪我で入院したのだが、驚くべき持病を脳に抱えていた)を手術して間もなく、病院から脱走を図るその男を引きとめようとした時に階段から落ちて、そのままタイムスリップ。そこは幕末の江戸だった。
そして、当時の西洋医学の知識がようやく少しずつ入ってきたばかりで、まだウィルスの知識も抗生物質の精製方法もない時代に、仁は歴史改変のリスクを感じつつも現代の医学知識を幕末の江戸で応用していくことで人々の命を救おうとする、という話。
連載再開となった今回はタイムスリップのエピソードをなぞっていたが、謎の急患が仁に伝えた言葉が、今回ようやく明らかになった……ネタバレになるのでそれ以上は踏み込まないが、想像していた通りだ。いずれ、頭痛を引き起こしていたアレと仁との関係、そしてタイムスリップを引き起こした異常な現象の説明もあるのだろうが、それらが出てくる頃には最終回だろう(涙)。
今はとにかく、幕末の時代の人物たちと仁との出会い、そしてその出会いが歴史上の出来事にどう関係していくのか、あるいは改変につながるのか、ということと、幕末の時代に奇跡を起こす医療ドラマとしての面白さに注目していたい。そして、仁をめぐる女性たち、武家の娘で母親に勘当されながらも仁の助手として生きていくことにめざめてしまった橘咲ちゃんと、一世を風靡した吉原の花魁ながら乳癌が見つかって仁の手術を受け、仁のもとで病に苦しむ苦界の女たちを何とかしたいと思っている野風の今後に注目(他の村上作品でもそうだが、描かれる女性たちは自分の生き方や社会との関わり方を模索し、安易に恋愛に逃れないところが魅力的)している。
現代の大学病院で脳外科医をやっていた主人公・宗方仁がある夜運ばれてきた身元不明の急患(怪我で入院したのだが、驚くべき持病を脳に抱えていた)を手術して間もなく、病院から脱走を図るその男を引きとめようとした時に階段から落ちて、そのままタイムスリップ。そこは幕末の江戸だった。
そして、当時の西洋医学の知識がようやく少しずつ入ってきたばかりで、まだウィルスの知識も抗生物質の精製方法もない時代に、仁は歴史改変のリスクを感じつつも現代の医学知識を幕末の江戸で応用していくことで人々の命を救おうとする、という話。
連載再開となった今回はタイムスリップのエピソードをなぞっていたが、謎の急患が仁に伝えた言葉が、今回ようやく明らかになった……ネタバレになるのでそれ以上は踏み込まないが、想像していた通りだ。いずれ、頭痛を引き起こしていたアレと仁との関係、そしてタイムスリップを引き起こした異常な現象の説明もあるのだろうが、それらが出てくる頃には最終回だろう(涙)。
今はとにかく、幕末の時代の人物たちと仁との出会い、そしてその出会いが歴史上の出来事にどう関係していくのか、あるいは改変につながるのか、ということと、幕末の時代に奇跡を起こす医療ドラマとしての面白さに注目していたい。そして、仁をめぐる女性たち、武家の娘で母親に勘当されながらも仁の助手として生きていくことにめざめてしまった橘咲ちゃんと、一世を風靡した吉原の花魁ながら乳癌が見つかって仁の手術を受け、仁のもとで病に苦しむ苦界の女たちを何とかしたいと思っている野風の今後に注目(他の村上作品でもそうだが、描かれる女性たちは自分の生き方や社会との関わり方を模索し、安易に恋愛に逃れないところが魅力的)している。