一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

海苔の不作

2008-02-11 | よしなしごと
ノリ色落ち深刻・養殖断念の業者も
(2008年2月8日 西日本放送)
※ニュース動画です。

海苔と醤油だけは贅沢をしている身としては海苔の不作は心配です。


不作の原因は夏の少雨で、山から栄養分のある水が川を経由して海にまで十分届いていないことによるのだそうです。

そういえば宮城県で牡蠣の品質が落ちた改善策として山に植林をすることから始めたという話を聞いたことがあります(多分この話)。

人間が自然の循環の中で生きていることを実感させる話ですが、だからすべて地球温暖化のせいだというのも別の意味で思考停止のような感じがするので、何かいい対策がないものでしょうか(やはり植林をするなどで保水力を上げればある程度の少雨にも対応できるのでしょうか)。


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昔話その3

2008-02-11 | よしなしごと
昔話をするとどうも脱線してしまうのでとりあえず今回が最後。


この前は金融機関が不良債権を売りに出していた頃の話でした。

さて、銀行は生き残りのためにバランスシートの健全化を目指し、不良債権を売るだけでなくいわゆる「貸し渋り」「貸しはがし」が行われ、信用収縮が問題になってきました。
これではいかんと金融庁から銀行に対し中小企業向け融資の義務付け(ノルマ)が課されました。
そうはいっても不良債権化してしまっては元も子もありません。

そこに同時に出てきたのが不動産の証券化スキームなどへのノンリコースローンです。
これは簡単に言えば本来の借り手である投資家の信用力でなく担保資産の価値に対しての融資で、そのために実際の投資家が別の事業で倒産しようと自分の融資は安全なように融資ごとにSPC(特別目的会社)をつくり、それに融資をするという仕組みです。
当初は邦銀はあまり積極的でなかったのですが、徐々に新規の収益源の開発として進出しだしていました。さらにそれを後押ししたのが上の中小企業への貸出し目標でした。
妙な話なのですが、SPCは資本金300万円の有限会社(当時)なのでこれへの融資は形式的には「中小企業向け融資」になります。したがってノンリコースローンを増やすことはノルマの消化にもつながるとして、いささか不健全な動機ながら広まった感がありました。

また現物不動産の売買より登録免許税が格段に安い(さらに細かい話では不動産特定共同事業法という使い勝手のいまひとつよくない法律の適用を受けない)という理由で信託受益権での取引が盛んになり、信託銀行も生き残りの方策として事実上独占だった信託という「器」を貸す手数料商売を始めました。
当時は「ウチは器なので何もしません」と手数料商売と割り切って(特に某信託銀行は「何でもあり」で有名でした)一時はディスカウント合戦になりました。
(後に信託業法が改正されると、急に軒並み自己執行義務などと言い出したあたりは変わり身の早さに感心したものです・・・)


そんなこんなで当初は外資系の独壇場だった不良債権周りのビジネスも邦銀や日本企業のプレーヤーが増えてきだしたのが2000年頃でした。

この時代、ある意味日本企業のなりふり構わないバイタリティが発揮された時代であったとも言えると思います。

最近、企業の社会的責任が云々されるようになったということは、それだけ景気が回復して巡航速度に乗ったということでしょう。

しかし個人的には「あれをしてはいけない」「これを守りなさい」と箸の上げ下ろしまでいろいろ言われる昨今よりは、あの頃の方が(むちゃくちゃ忙しかったけど)仕事に工夫とか創造性を発揮する余地が多くて面白かったですね。
当時もコンプライアンスを無視していたわけではなくて、当時のように国内外から氏素性のはっきりしないプレイヤーが登場する中でバブル期の残滓を扱うわけですから「真っ当な仕事」「筋の良い仕事」であることはとても大事だったわけです。
(その意味では、最近の企業不祥事は「好景気ボケ」とか気の緩みが原因なのかもしれませんね。)


とりとめがなくなってしまいましたが、今回の昔話はこの辺でおわりにします。


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