フルートおじさんの八ヶ岳日記

美しい雑木林の四季、人々との交流、いびつなフルートの音

ご近所の方と花見ウォーキング

2011-04-06 | 人々との交流

今日も文句なしの快晴。うってつけの花見日和だ。それではと、ご近所のご夫婦と花見ウオーキングに出かけた。

まずは近くのお弁当屋さんに、あらかじめ注文しておいた、お弁当を取りに行く。
唐揚げ弁当、ジャコ弁当、幕の内。

今日はどこにすると聞くので、「それではAコースにしましょう」と答える。私のウォーキングコースは何通りかある。Aコースは大学コースで一番桜が美しい。Bコースは「道の駅」で安い野菜を買い併設の公園へ行くコース、Cコースは広大な農業センターコースで樹木・花の種類が多い。Dコースは図書館・古墳コースで清々しい芝生広場がある。

池のそばの満開に近い桜並木を通る。どこを歩いても桜がある、実に贅沢な散歩道だ。静かだった大学には新入生が来ていて、急に騒がしくなっていた。それでも、奥のテラスにあるところは誰もいない。藤棚の下で弁当を広げて食べる。散歩に出る前に「ご主人はお酒飲むかな」とつぶやくと「昼から何言ってんの」と妻の叱声が飛ぶ。「花見と酒はつきものだから」と返事。それが、お聞きすると、「イヤ、毎晩少しは飲んでますよ」とのことで、よかったよかったと安心した。次回からが楽しみだ。ご夫婦とも音楽の道を歩まれた方なので、音楽の話が楽しい。驚いたことに、ご主人は盆栽や山野草もされていて、それも並ではないことが分かり、いろいろ教えていただいた。

たっぷりと楽しい話をして、また行きましょうと言ってお別れした。

その後、おばあちゃん宅へ行き、2時間ほどフルート練習をした。今日のおばあちゃんは元気で、カレーライスのお代わりしたのには驚いた。

家へ帰り、読書。ようやく「ローマ人の物語 第13巻」を読了することができた。コンスタンチヌスが内戦を勝ち抜き、皇帝になった。コンスタンチノープルに新たにローマ帝国の首都が建設された。著者の塩野七生は言う、「歴史を愉しむためには、どうしても覚えておかねばならない「年」がある。紀元313年はそういう年の一つだ」。コンスタンチヌスとリキニウスで出した「ミラノ勅令」によってキリスト教がローマ帝国で公認された年だ。

「今日以降、信ずる宗教がキリスト教であろうと他のどの宗教であろうと変わりなく、各人は自身が良しとする宗教を信じ、それに伴う祭儀に参加する完全な自由を認められる。それがどの神であろうと、その至高の存在が、帝国に住む人のすべてを恩恵と慈愛によって和解と融和に導いてくれることを願いつつ」 (ミラノ勅令)

塩野七生は、これは18世紀の啓蒙思想の人権尊重の思想の先取りだ、といいつつ、「21世紀になっても残念なことに感慨なしに読めない」という。宗教を旗印にした戦争は絶えないのだ。巻末の年表を見ると日本はいまだ古墳時代だ。日本が本当に遅れているのは科学技術ではなく政治思想そのものであろうか。

福島第1原発はガラス凝固剤を砕石層に注入することにより海への汚染水の流出が止まった。全漁連は東京電力に「漁業関係者に何の相談もなく海洋へ汚染水放出」したことに怒りの抗議。茨城沖イカナゴから高濃度の放射能を検出したため、茨城ではイカナゴ漁を止める。政府は海洋産物に放射能汚染基準を決めた。魚類への風評被害が広がる。