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2億1500万年前の巨大隕石衝突で海洋生物絶滅の証拠を発見

2016-07-12 | 地質
 熊本大学先端科学研究部尾上哲治准教授、海洋研究開発機構、高知大学、東京大学、新潟大学、千葉工業大学らの研究グループは、「2億1500万年前の三畳紀後期に巨大隕石が地球に衝突し、海洋生物である放散虫やコノドントの絶滅を引き起こしたことを明らかにした」と発表した(7月8日付の英国科学誌「Scientific Reports」に掲載)。
 2013年に、同研究グループは岐阜県坂祝町の木曽川沿いに露出するチャートに挟まれた粘土岩から、三畳紀後期に直径3.3~7.8kmの巨大隕石が地球に衝突した証拠を発見している。しかし、落下隕石の生息海洋生物の絶滅を引き起こしたかなどの地球環境変動への影響の実態は明らかになっていなかった。
 これより、同研究グループは、坂祝町の三畳紀後期のチャートから、大きさ1mm以下の放散虫とコノドント化石を酸処理抽出し、この時代を通じた化石群集の絶滅パターンについて検討した。この結果、隕石衝突イベントの直後に、非常に高い割合で同化石群集が絶滅していることが明らかになった。さらに、元素分析オンライン質量分析計(EA-IRMS)、蛍光X線分析装置(XRF)を用いた化学分析により、同時代の海洋表層における植物プランクトンの生産量(基礎生産)と、動物プランクトンである放散虫の生産量の変動パターンについて詳しく検討した結果、食物連鎖の基底をなす基礎生産が、隕石衝突後の数万年間にわたり著しく低下し、それに伴い、動物プランクトンである放散虫の生産量も低下していたことが明らかになった。
 今回の研究で、6600万年前の「白亜紀/古第三紀境界」以前よりも昔の2億1500万年前の隕石衝突が当時の海洋生態系の崩壊をもたらし、放散虫やコノドントの絶滅を引き起こしたことが明らかになったといえる。
 同研究グループは今後、世界各地の三畳紀後期の地層から隕石衝突によって形成された地層を探索し、どのような生物がこの隕石衝突により絶滅の影響を受けたのかについて研究を進めていく予定であるとしている。

 朝から晴れ。気温は高くなく最高気温30℃以下。
 畑の”ベニバナ”の花が咲きだした。”ベニバナ(紅花)”は紅色染料や食用油の原料として栽培される。花色は、咲き始めは鮮やかな黄色で、次第に赤くなる。紅色染料は、花を摘み、水にさらして乾燥させ、これを何度も繰り返す。”ベニバナ”の花の色素は水に溶けやすい黄色の色素サフロールイエロー99%と水に溶けにくい紅色の色素カルタミン1%が混在しており、水にさらすことによって分離するから、との事。
 別名に末摘花(すえつむはな)がある、これは染料に適するのは咲き始めのものが良く、順に外側から摘み取るから、と言う。古語の和名で「呉藍(くれのあい)」は、ベニバナも外来の染料作物なので、代表的な染料作物である藍に例えて“呉から来た藍”から。日本に渡来したのは6世紀で、高句麗(こうくり)の僧侶が日本に紹介し、推古天皇の時代から紅色の染料をとった。
 ベニバナ(紅花)
 別名:末摘花(すえつむはな)、呉藍(くれのあい)、サフラワー(Safflower)
 キク科ベニバナ属
 一年草または越年草
 原産地は地中海沿岸、・中央アジアとされる
 開花時期は6月~7月