年に1度、北広島市が開く企画展。
以前は市内の陶芸家松原成樹さんがキュレーター役を務めていましたが、ことしは市内にある星槎道都大で版画を教える内藤克人さんが担当したようです。
写真そっくりのハイパーリアリズム絵画は画壇のひとつの傾向として定着しつつありますが、単にそういう絵を集めただけではない4人展で、興味深い展覧会になりました。
竹津昇さんは水彩連盟、道展の会員のほか、各種グルー . . . 本文を読む
木版をフロッタージュしたり、昆虫の細密画を描いたり、一般的な画家とはちょっと異なる作品を、個展や毎年1月のグループ展「New Point」で発表してきた菅定かん さだむさん。
昨年8月から迷路づくりにハマり、ちょっと中断した時期はありますが、毎日ひとつずつタブレット端末で制作して、インスタグラムで発表しているというからびっくりです。
朝起きてかきはじめ、昼休みに続きを作り(菅さんは札幌で団体 . . . 本文を読む
(承前)
紺野修司さんは1933年(昭和8年)深川生まれ。
高校在学中に道展に入選し、武蔵野美術学校(現武蔵野美大)で三雲祥之助、山口薫、森芳雄、麻生三郎の教えを受けます。また在学中に札幌・富貴堂書店で、同じ札幌西高の出身である笠井誠一、上野憲男と3人展を開いています。
56年の卒業後、東映動画に入り『安寿と厨子王丸』や『西遊記』などの動画に携わります。61年には虫プロの創設に参画し、世界 . . . 本文を読む
(承前)
ことし5月に訪れた Cafe & Lunch Gardy (ガーディ)再訪です。
■水彩 高松秀人展(2024年5月1~30日、深川)―5月24日に訪れたギャラリーは7カ所(5) - 北海道美術ネット別館(承前。(3)はこちら)会期が残り少ないので、シリーズの(4)より先に、こちらの(5)を先にアップします。深川駅前にあり意欲的な絵画展を次々に企画しているアートホール . . . 本文を読む
先日、札幌大谷大の学園祭に行ったら、学生の小品絵画展会場の前で個展の案内状を配っている女子学生がいて、その熱心さにおどろきました。
それが、先日まで西岡の画廊喫茶で個展を開いていた山内さんです。
冒頭画像は「こんな毎日、わるくない」。
油彩、アクリル、クレヨンによるF30号。
画面上方が明るいのはライトの反射によるものです。
朝から晩までバイトと予備校に通う毎日。
自転車を走らせて . . . 本文を読む
札幌の松木眞知子さんが、カフェ北都館ギャラリーでは初となる個展を開きました。
北都館のサイトによると、松木さんは女子美短大を卒業。結婚、子育てを経て1999年初個展を開きました。
「2020年乳がんの手術をし闘病の中も制作を続け2022年全道展会員、2023年行動展会員推挙となり、今は命の大切さ、制作できる喜びを実感」
とある通り、この2、3年はまた進境を示しているように感じられます。
. . . 本文を読む
新道展に抽象的な傾向の作品を出している
安味真理(北広島)、
堅田智子(苫小牧)、
田中郁子(日高管内浦河町)、
楓月まなみ(札幌)、
水高和彦(恵庭)の5氏によるグループ展。
※以下の紹介で、安味さんの名と堅田さんの名が入るべき場所がさかさまになっていたので11月5日朝、訂正しました。申し訳ございませんでした。お詫び申し上げます。
2019年に、新道展と柴橋伴夫氏(詩人、美術評論家) . . . 本文を読む
教育大岩見沢校美術文化専攻の卒業生を取り上げて毎年開かれている企画展。
今年の第5回ホープ展は、若手2人の絵画展です。
左が太田香さん、右が坪井明花さんです。
この2人の作品に共通しているのは
「絵を読みこむ楽しさ」
だと思います。
もちろん、絵の中に文字が書かれているという意味ではありません。
また、近世の欧洲絵画のように、アトリビュートや寓意をよみとる、ということでも . . . 本文を読む
道展会員の小林義晃さんが代表で毎年開いている具象絵画のグループ。
今年は、阿部正子、小川智、柴崎康男(案内状には「柴﨑康夫」になっていましたが、「夫」は「男」ではないかと思います。﨑は崎の異体字)、高間恭子、和田仁智義の5氏も出品しています。
以前参加していた芦別の河瀬陽子さんや小樽の千葉晃世さんらが今年はおらず、初期からいるメンバーは小林さんだけになりました。
冒頭画像の左手前は小林 . . . 本文を読む
キャンバスに絵の具を染み込ませるステイニングと呼ばれる技法で美しい絵画を制作する札幌の井桁雅臣さんが、年に2度の個展を開くのは初めてだと思います。
制作に時間のかかる技法ということもあり、もともとひんぱんに個展を開催する画家ではありません。
「最初は3階のギャラリーも使おうかと思ったが、すぐに無理だと分かった。本当に大変でした」
と振り返っていました。
今回は2009年から新作まで約25点 . . . 本文を読む
1996年札幌生まれ、札幌大谷高校から東京藝大油画科に進み、東京などで盛んに個展・グループ展などを開いている奥山さんと、東京が拠点の野口さんによる共作展。
2人展というのはよくありますが、今回の出品作はほとんどが合作で、どのようにして制作したのか、驚いてしまいます。
冒頭画像で、上のほうに並んでいる丸いキャンバスが、奥山さんの作品。
シラカバの林に着想を得ているようで、色調を大きく変換 . . . 本文を読む
(承前)
札幌大谷大3年の油彩画の個展。
昨年秋に同じ会場で、ことし5月にビストロカフェ+ギャラリー・オマージュで個展を開いているほか、昨年暮れのグループ展「未完の大器」にも出品しています。
2022年には道展で新人賞を受賞しています。
人物の肌の質感などの描写に、学生とは思えないほどの高い技倆ぎりょうを発揮してきました。とにかくうまい。
なので、今回の個展で一番大きな作品「 . . . 本文を読む
(承前)
ことしも「おたる Book Art Week」が10月13日~26日(会場によって会期は異なります)、小樽市内の文学館や飲食店など8カ所を会場に開かれています。
このうち札幌から一番遠いのが、塩谷の「生きるための詩歌と道具 がたんごとん」です。
本来なら、JR塩谷駅から行くのが筋だと思うのですが、あまりに忙しいので、期間内に列車で来られるかどうかわかりません。
鉄道によく乗っ . . . 本文を読む
1980年代を中心に抽象絵画の制作・発表を行うかたわら、「北海道現代作家展」の開催に尽力し、84~85年には札幌発の隔月刊誌「美術ノート」の編集・刊行を手がけた佐佐木方斎さん。
90年代以降の長い沈黙を経て、ゼロ年代後半からぽつぽつと個展を開いています。
このたび、陶芸家の蔦井乃理子さんと染色家の蔦井美枝子さん姉妹が自らのコレクションを時折公開しているスペース「tuus」などの . . . 本文を読む
(承前)
三越札幌店の9階ギャラリーはたいてい、正面から見て左側の部屋で陶芸などの工芸を、右側の部屋では絵画展を、火曜から翌週月曜までのサイクルで開いています(最近、エレベーター前のスペースを利用して、非写実系の絵画を紹介していることもあります。以前は仏壇用具などの販売コーナーでした)。
工藤和彦さんとひとしきりおしゃべりした後、となりで行われている絵画展ものぞいてみました。
非常に写実 . . . 本文を読む