広島県福山市の書家による、ギャラリー全室をつかった大規模な個展。札幌での発表は初めて。道内の書展にくらべ、紙の色がいろいろあり、屏風が三つ並ぶなどして、かなり派手でカラフルな印象。筆者が行ったときは会場内に女性が大勢いて、ごった返していた。札幌にも稽古場があるということだが、これ、みんな生徒さんなの?
屏風には、芭蕉の句
「山里に萬歳遅し梅の花」
などが書かれている。かなというより、近代詩文に . . . 本文を読む
大同ギャラリーで10年以上ひらかれていた企画グループ展「PLATE MARK」を主宰していた札幌の小林大さんと、その展覧会に毎回出品していた石狩の石川亨信さんによるふたり展。
ふたりとも銅版画ですが、作品のイメージはだいぶ異なります。
小林さんの「ヰタ・セクスアリス」は、頭部が馬の形をした裸婦が窓辺に横たわっているというもの。窓の外から犬(猫?)が顔をのぞかせています。
このほか、馬の頭頂 . . . 本文を読む
写真の世界では廃墟や産業遺産がちょっとしたブームになっていますが、絵画では取り上げている人はそれほど多くないと思います。
続橋(つづきばし)さんは、かつて炭鉱で栄えた歌志内出身。日本の近代化を支えてきた産業遺産に目が行くのは自然なことなのでしょう。
会場には200号の絵が「ふたつの建物」「残響」「残影」「遺されたもの」と4点もあり、迫力があります。近くの80号の絵が小さく見えてくるほどです。 . . . 本文を読む
主体美術協会(主体展)は1964年、自由美術協会を脱会した、道内画壇の重鎮だった小谷博貞さんらが旗揚げした、わりと歴史の新しい全国規模の有力公募展です。会員と一般出品の2階梯しかないことや、会場の題名札に会員か一般かの別を記さないことなどは、自由美術の伝統を引き継いでいます。
北海道グループ展の特徴は、在住者だけでなく、道内出身者も出品していること。また、出品者が道内で所属している公募展が、道 . . . 本文を読む
斬新なシルクスクリーンと染色で道内の版画・工芸界に新風を吹き入れている道都大中島ゼミ。出身者には、先日札幌芸術の森美術館でひらかれたグループショー「Lovely」に出品した森迫暁夫さんらがいます。白石さんは、ゼミの学生です。
会場では、壁にかけたパネルに向かってペンで作品を書く、公開制作も行っていました。
出品作はシルクスクリーン16点。
いずれも、線が独特だなあと感じました。
たとえば . . . 本文を読む