「夜の鼓動」という副題がつけられた、江別の工藤さんの、2年ぶりとなる個展。
深い青で描かれたふしぎな、まるで生命の原型のような物体が、今回も息づいています。冒頭の作品は、120号カンバスを横に三つつなげた超大作です。
「これまでと変わったところはどこですか」
と訊いてみました。
「直線が多くなりましたね」
と工藤さん。
確かに、モティーフは、以前はもっと丸っこい形をしていたようです。
筆 . . . 本文を読む
詩人の宗左近が亡くなった。詩壇はついこの前も茨木のり子、清岡卓行を見送ったばかりであり、戦後詩の巨星が相次いで逝くなあという思いだが、それはともかく「北海道美術ネット」としては、宗左近さんと、道内の戦後美術史でも最も有名な作品の一つ、神田日勝「室内風景」とのかかわりについて書かないわけにはいかない。
「室内風景」は、わずか32歳で亡くなった日勝の遺作である。新聞紙に三方を取り囲まれた部屋で性 . . . 本文を読む