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加藤顕清「人間像・感情」 旭川の野外彫刻 (53)

2021年11月18日 07時55分57秒 | 街角と道端のアート
(承前)

 昨年の今ごろ見た旭川の野外彫刻がまだいくらか残っているので、順次紹介していきます。


 常盤公園からロータリーをかすめて、北へ歩きます。

 ところで、この作品を(53)としてカウントすることにはいささか抵抗がありました。
 たしかに見た順番はこのとおりなんですが…。

 この男性裸体像が建っている「緑橋」は、石狩川支流の牛朱別川 う しゅべつがわに架かっています。
 牛朱別川には下流から順に、
緑橋、
永隆橋、
中央橋、
日之出橋、
新成橋、
新旭橋
という橋が架かっており、旭川叢書『あさひかわと彫刻』によると、これを総称して「彫刻六橋」とも呼ぶとのこと。
 とはいえ、中央橋と新旭橋には、彫刻は立っていないのですが…。そのうち設置する計画なのでしょうか。
 それ以外の四つの橋に計7体が設置されています。

 したがって、これらは同じエリアとしてまとめて紹介するのがスジだと思うのですが、筆者はこの日は疲れてしまい、この橋を渡ってからタクシーを拾って彫刻美術館まで行ってしまいました。

 その後、旭川で彫刻巡りをしていないので、牛朱別川エリアの残る6体についても見ておらず、紹介は後回しになります。

 旭川育ちの彫刻家で、中原悌二郎の作品の旭川帰郷にあたっても尽力した加藤顕清の略歴などについては、
加藤顕清「婦人像・裸立像」 旭川の野外彫刻(26)を参照してください。
 
 旭川の中心部に近い「7条緑道」には、彼の人物彫刻が7点置かれています(下にリンクを貼ったこのブログの記事で7点とも紹介済みです)。
 山内壮夫、佐藤忠良と並んで旭川の街に多く作品が設置されている彫刻家だといえそうです。


 両手を腰の後ろに回し、すこしだけひざを曲げて立つ男性。
 頭部を斜め上のほうに向けて、なにやら思索しているかのようです。
 人生や世界について考え込んでいるかのように見えるのが、加藤顕清の人物像の特徴だといえるのかもしれません。


 横から見ると、右足を少し後ろに下げており、わすかな動感が表現されています。


 この作品は「旭川彫刻たんさくマップ」によると、ブロンズ製で、170×46×46センチと、ほぼ等身大です。
 1959年の作で、同年の日展に出品されました。
 設置されたのは1988年です。



 先に述べた事情で、次項からは、春光地区にある中原悌二郎記念旭川市彫刻美術館の前にある作品6点の紹介となります。


過去の関連記事へのリンク
加藤顕清「母子像」 旭川の野外彫刻(37)
加藤顕清「人間」 旭川の野外彫刻(36)
加藤顕清「人間像・青年」 旭川の野外彫刻(35)
加藤顕清「思惟像」 旭川の野外彫刻(34)
加藤顕清「男子座裸像」 旭川の野外彫刻(33)
加藤顕清「着衣」 旭川の野外彫刻(27)
加藤顕清「婦人像・裸立像」 旭川の野外彫刻(26) ※略歴あり

ホーレス・ケプロン像/黒田清隆像 2020年2月6~8日は13カ所(23) (札幌)
加藤顕清「波濤を越えて」(紋別)






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