スターウオーズが封切られた年の1977年の打ち上げから36年を経て、ボイジャー1号が人類の製造した人工物として初めて太陽系外へと飛行しはじめている。当時のデータ記憶媒体の容量や搭載されているコンピュータの能力は現在の技術水準からすれば全く話にもならない初歩的なもの(現在の最廉価版iPhoneの24万分の一のメモリー)だが、担当チームの努力によってまだ貴重なデータを片道17時間22分かけて地球に送り続けている。23ワットの通信機(冷蔵庫内の照明電球程度)は現在のところ2025年までデータを送ることが出来るということだ。
ボイジャー1号は地球から117億マイルの宇宙空間を毎時38000マイルの速度で遠ざかっている。当初は土星までの4年間の飛行計画だったが、その後は、惑星間の重力によって飛行を続けている。
これだけの長期にわたるプロジェクトを推進してきたNASAには改めて敬意を表したい。36年と言えば平均的な人間の寿命のほぼ半分に相当する。宇宙は広く、人間の命は短いものだと実感するとともに、科学の進歩は継続こそが重要なのだと教えてくれているようだ。打ち上げ時の映像を掲載しているNYタイムズ記事を。