通信の世界での「プラチナ」バンドなるものが連日のようにマスメデイアを賑わしている。特定の周波数帯を言うものだが、その争奪戦が熾烈を極めていると。例によって政商たちの蠢く世界だ。
クレジットカードの世界では4－5年前から文字通り猫も杓子もプラチナカード発行⇒会員募集に狂奔したものだ。微かな優越感を得るためにそれまでの「ゴールドカード」の数倍の会費を払わせるカードホルダーを募るという、ネーミングに乗じたあこぎなビジネスモデルだが、それが今やあらゆる場面で見られるようになってきた。
株価や地価の上昇、五輪開催で昂揚した消費者心理をくすぐるキーワードがこの「プラチナ」。しばらくこのいかがわしいネーミングの商品が登場する時代が続きそうだ。プラチナカードがありもしない海外航空機事故の法外な補償金や空港のラウンジ使用などと言う空疎なサービスに加え、「コンシェルジェ」サービスさえ付くという、日本旅館などの「おもてなし」とは正反対のこの「コンシェルジェ」なるもの、ロンドンやNYのコンドミニアムで聴きなれたこの言葉を耳にするたびに居心地の悪さを感じて仕方がない（いわゆる一流ホテルと言うところで、コンシェルジェのデスクに人がいたことは寡聞にして知らない）。
