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少年カメラ・クラブ

子供心を失わない大人であり続けたいと思います。

写真における意味のループ

2005-02-20 20:48:06 | 写真
今回、18%グレーカードからスタートして、印画紙に18%グレーを再現するまでのプロセスを行った。その間には温度や時間、かき混ぜ方、しぼりやフィルタ番号などたくさんのパラメータが存在する。

もともとそれらのパラメータは、現像するときに適当に決めることのできる独立したものであった。しかし、今18%グレーカードという基準を導入することによって、全てのプロセスが輪になってつながり始めた。その輪はゴムのようにまだふにゃふにゃしているが、以前のように全く自由に決めることは出来ない。

同じ結果を得るために相互のパラメータは依存し、ある制限の中でしか変化することは出来ない。いや、もちろん勝手に決めようと思えば決められるが、僕の中では輪につながっている。だから勝手に決めることは出来ないのだ。

全てのパラメータはもはやただの数字ではない。輪になってつながることによって、それらは意味を持ってくる。意味を持つためにはループを作る必要がある。

現像実験

2005-02-20 20:34:34 | 写真
フジのNEOPAN400で18%グレーシートを-4段から+5段まで露出を変えて撮影した。ISO感度は200として一段の減感。

現像はD76(1:1)で22℃、7分30秒。1分攪拌の後、30秒毎に7秒攪拌。パッケージのレシピでは8分15秒だから、1割弱の減感になる。

ちょうど適正露出に設定したコマのプリントが18%グレーカードと比べながら同じ濃度になるように印画紙の焼付け条件を選ぶ。今回はキャビネサイズでF11、フィルター#2、露出2.6秒となった。
ちょっと短めかな。

写真のような諧調の結果が得られた。(デジカメではダーク部の諧調がつぶれています)たったこれだけの結果を得るために丸2日かかった。

出来上がったプリントを露出計で注意深く計測するとゾーン2からゾーン8くらいまではほぼ1段づつのコントラストが得られていることが分かった。トータルで7段強くらいの諧調ということになる。

結構いい線いっていると思うが、ダーク部もハイライト部ももう少し延びて欲しいところだろう。焼付け時間も少し短いから、もうちょっと現像時間を長くしてネガ濃度を全体に上げ、焼付け時間ももう少し長くなればコントラストの良いプリントが出来ると思う。

前回、同じ条件で現像を行ったとき、非常に薄いネガになってしまった。原因をあれこれ考えたが、もしかすると停止液と定着液の温度管理をきちんとしていなかった(というか全然していなかった)ことがあるかと思い、今回はきちんと温度を測ってやった。だんだん細かいことが大切になってくる。使っている温度計も2本あるのだが、何と1度もずれていることも判明。まだ先は長い。