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働く女性、20~30代で7割に 過去最高を更新

2013年07月13日 06時04分09秒 | 経済
 総務省が12日に発表した2012年の就業構造基本調査によると、25~39歳の女性のうち働く人の割合が69.8%と過去最高を更新した。企業による女性の活用拡大や、家計を支える収入面の事情から子育て世代も離職せずに働き続ける傾向が強まっている。日本経済の持続的な成長には女性の活用が重要。女性にとってより働ける環境の整備が必要といえそうだ。


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 調査は5年ごとに実施。全国約47万世帯の15歳以上の約100万人を対象に昨年10月1日現在の就業形態などを調べ、全体の状況を推計した。

 働き盛りにあたる25~39歳の女性の有業率(仕事をしている人の割合)は66.8%だった07年の前回調査から3ポイント高まった。この年代の女性は結婚や子育てを機に仕事を離れることが多く、前後の20代前半や40代以降よりも有業率が低くなる傾向があった。15~64歳の生産年齢人口でみても、女性の有業率は07年より1.4ポイント高い63.1%と過去最高だった。

 日本の女性の有業率はグラフにするとアルファベットの「M」の形に近く、「M字カーブ」といわれる。12年の調査ではくぼみが小さくなり、M字カーブの印象が薄まった。従来は30~34歳で有業率が最も低くなっていたが、晩婚化が進んだことにより12年は35~39歳が最低になった。

 「日本は女性が働く文化をつくれば経済に大きなプラスになる」(国際通貨基金のラガルド専務理事)との指摘は多い。日本のM字カーブを解消すれば女性の労働力人口は342万人増え、7兆円程度の雇用者報酬総額が創出されるとの試算もある。女性の働く意欲の向上や企業による女性の活用拡大は日本経済を再生する有力な手立てだ。

 働く女性の増加には別の要因もある。夫の年収別に妻の有業率を見ると、夫が250万~299万円の世帯で妻の有業率が65.8%と最も高い。夫の収入だけでは家計を賄いにくい実態も浮かぶ。こうした世帯では妻の雇用が正規ではないパートが多く、女性の非正規比率を押し上げた。

 正規でも非正規でも働く女性が増えれば、家計の所得が増えて消費を喚起する。ただ、女性が希望に沿う働き方を選択したり、企業が女性の能力を生かしたりする環境整備は道半ばだ。三菱総合研究所の武田洋子チーフエコノミストは「社会全体で女性の能力を生かすには、専業主婦を優遇するような配偶者控除など、就業の意欲をそぐ税制や社会保障制度を見直すべきだ」と指摘する。

 15歳以上の有業者数は6442万700人で、男性が3674万4500人、女性が2767万6200人だった。それぞれ07年から3.7%、0.5%減った。

 業種別にみると、医療・福祉が711万9400人と、19.5%増加した。有業者に占める比率も9%から11.1%に拡大した。大半の業種の有業者数が減るなか、高齢化社会に伴い雇用の裾野が広がっている。

 有業者のうち企業などに雇われている人の割合は83.1%と、07年から2.4ポイント高まった。雇う側の企業などの役員の割合は5.4%となり、0.7ポイント縮小した。

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