心の風景 認知的体験

癌闘病記
認知的体験
わかりやすい表現
ヒューマンエラー、安全
ポジティブマインド
大学教育
老人心理

ヒューマン・エラーを低減するための提言

2009-03-26 | ヒューマンエラー

人が働く作業現場でのヒューマン・エラーは、ただちに事故につながってしまうだけに、その発生をできる限り抑えなければならない。しかし、人である限り、エラーをおかすことをゼロにはできない。人と組織と機械とメディアと使命(5M)が一体となった事故防止対策が必要である。
 本講演では、作業現場でのヒューマンエラーを減らすために留意すべきことを、認知心理学の立場から、6つの提言の形でまとめて提案してみる。

提言その1「コミュニケーション環境を良くする」
提言その2「記憶に頼らせないようにする」
提言その3 「絶えず知識の活性化を図る機会を提供する」
提言その4「注意管理を怠らない」
提言その5「目標管理を最適化する」
提言その6「安全工学の思想を生かす」

「(効率優先による)使命の取り違えエラー」

2009-03-26 | ヒューマンエラー
「(効率優先による)使命の取り違えエラー」

事例3教訓「手順遵守は安全の基礎基本」

事例
2 こうやったほうが効率がよさそう、といいながら、バルブを開けたら蒸気がいきなり配管から吹き出てひやりはっと。
隣にマニュアルが無造作に置いてある。

「解説」
 どんな作業であっても、手順通りに、つまり、いくつかの要素行為を決った順序でおこなうことで、その作業が完成します。
 そして、その手順を何回も繰り返していると次第に手順をからだが覚えてしまいます。手順の暗黙化です。「むり、むだ、むら(3む)」なく作業が進行します。日常的な作業のほとんどがこれです。
 こんな段階になっても---こんな段階だからということもあるーーー、ちょっとした状況の変化で、手順違反をして、ヒヤリハットや事故に、ということがあります。たとえば、
 ・終業時間が迫って早く作業を終えたいから、手順の一つを省略  してしまう
 ・自分なりの作業の手順でやったほうが、効率的
 手順はなにかと窮屈です。手順を意識しながらの作業はできれば避けたいという気持ちは痛いほどわかりますが、その中には、事故、災害からあなたを守るために考えられた手順もあります。自分を守るためにも、手順は遵守したほうがよいと思います。
「類似ケース」
○料理のレシピで納得がいかない手順があったので、変えてみたら、とても食べられない料理ができてしまった。
○作業をしたいたら、オフィスに呼び出された。戻って作業を再開したが、どこまでやったかがわからなくなり、結局、終わってみたら、2ステップ省略していた。
****31行 本文 20行 イラストを除く


「背景解説」
「手順無視をしないためにはどうしたらよいのでしょうか」
 車を動かすときには、ブレーキを踏まないとクラッチ・レバーは動きません。このように手順通りしないと先に進めないインターロックという安全工学上の仕掛けを使うのが一番です。たとえば、
 ・鍵を開けてからでないと、メインスイッチを始動できない
 ・すべての道具が戻らないと道具箱が閉まらない
 こうした仕掛けはリスクの高いところでは必須です。しかし、いつでもどこでもというわけにはいきません。となると、あとは、マニュアル(手順書)を作り、次のようなことを記載しておいて、折にふれて見てもらうのがよいと思います。
 ・どうしてその手順でなければならないのかの理由を説明する
 ・手順遵守が身を守ることを知らせる
 ・手順を変えるときは、必ず、許可を得る
チェック「あなたの手順遵守度は?」******
自分の思いや行為に「最もあてはまるときを”3”」「まったく当てはまらないときを”1”」として3段階で判定してください。
1)マニュアルはよく読むほう( )
2)機械や道具を使う前に仕組みを考えてみる( )
3)めどうくさいと思うことはあまりない( )
4)決められた通りの仕事をするのが好き( )
5)決まりは護るようにしている( )
*10点以上なら、手順無視の傾向が高いと言えます。
手順通りは、融通のきかなさ、窮屈さにつながりますが、安全確保には、それが一番です。
*********62行 本文 24行





パスワードには困り果てる

2009-03-26 | 心の体験的日記
パスワードのほかに、秘密の言葉を登録させられるケースがある
あなたの母親の旧姓は? @@@@
あなたの愛車は? 
困った
今乗ってのを入れたらだめ
前にのっているのを次々にいれてやっと

ときには、あなたの好きな食べ物は?
なんてのもある
カレー
牛丼
あたりかなー

それにしても、こうまで安全ガードが固くなると
どうしても使い勝手が悪くなる

普通のパスワードはさらに、更新要求がうるさい
これは、2つを使いまわすことで切り抜けている

今一番恐れているのは、ネット銀行がパスワード忘れで
使えなくなること
これまでも、何度か窓口まで出かけていったことがある


集中力の3つの側面

2009-03-26 | 健康・スポーツ心理学
集中力には、3つの側面があります。
 1つ目は、注意をどれくらい持続するかです。
 集中力の持続には限界があります。
注意は、車のガソリンだと思ってください。使えば減ります。すピートをだしっぱなしで走れば、すぐにガソリンがなくなります。
集中力も、同じです。高いレベルで集中し続ければ、早く疲れがきます。
しかも、集中力は、いつも一定レベルを保てるわけではありません。波があります。波の頭のところでは、仕事も勉強の効率よく出来ますが、波の底では、効率が悪くなりミスが起こりやすくなります。
 2つ目は、注意の量をどれくらい配分するかです。
 これも、車にたとえれば、アクセルを踏んでスピードを調節するようなものです。
 一つのことに、注意のすべてを集中することもあります。2つ、3つのことに注意を配分することもあります。運転しながら、ラジオを聞けるのも、注意の配分があってのことです。
3つ目は、何に注意を向けるかです。
目立つものには自然に注意が向けられます。
あるいは、自分の興味関心のあることにも、注意が向けられます。

「注意レベルを1に保つ難しさ」

2009-03-26 | ヒューマンエラー
「注意レベルを1に保つ難しさ」
入試監督のほとんどの時間は、居眠りレベル(レベル0)より一段上くらいに注意レベルを保つことになる。これが実に難しい。椅子に座っているとすぐにレベル0になる。ゆっくり歩きながらレベル1に戻す。この繰り返しが疲れるらしい。仕事そのものに疲れるよりも、注意レベル管理に疲れてしまう。
ビジランス課題では、時折、何かが起こってくれると、むしろほっとするようなところがある。