祭り「祭りは参加することに意義あり」
●阿波踊りは楽しかった。
はじめて給料をいただいたのが徳島大学でした。はじめて結婚したのも徳島でした。というわけで、徳島は、自分にとって第2の故郷です。
その徳島での生活をして、2年目でした。誘われて、はじめて阿波踊りの連(グループ)に加わって一晩踊り明かしました。実に楽しい一夜だったことを今でもよしこののリズムとともに、ふつふつと思い出します。
もっと昔、子どもの頃にも、秋まつりは、楽しみの一つでした。普段とは違って、よそいきの着物をきて、普段とは違っておいしいものをたらふく食べました。いつの頃からか、その祭りもまったくやらなくなってしまいましたが。
祭り、最近では再び盛りかえしてきつつあるようです。あちこちで地域活性化の目玉のようになってきています。我が団地でも年に1度の夏祭りがあります。盛大です。
クリスマスからはじまって、バレンタイン、ハロウイーンなど、商業ベースのお祭りも増えました。安易に乗るのは考えものですが、楽しめるなら結構なことだと思います。
さて、ここでは、心の元気システムとしての祭りの活用を考えてみたいと思います。
●祭りの心
祭りの楽しさはどこからくるのでしょうか。
いつもと同じことの持続は、心穏やかに過ごすためには、必須ですが、人間の感情はなかなか贅沢で、心穏やかがあまり長く続くと、心を揺さぶるものが時折欲しくなるようです。祭りは、その一つだと思います。けのなかでのはれですね。
いつもとは違った場で、いつもとは違ったことをするだけでも心が揺さぶられますが、さらに、そこにさまざまなポジティブになれる仕掛けが組み込まれているのが祭りです。
おみこしを担ぐ
お店で売り子をする
踊る
食べる
よそいきの着物を着る
いずれも、心躍る体験です。そんな体験ができると思うだけでも、心が元気になります。
さらに、祭りの楽しさを倍加するものに、ギャラリー効果があります。おみこしを担ぐ人々だけでなく、それも見物する人々がいるような状況です。
これも阿波踊りの話になりますが、昔は町のあちこちで勝手に自然発生的に踊っていたのを、桟敷席を設けて見物する人のところで踊るようにしたら、観光客が激増して一気に全国区になったのだそうです。見る人の元気が踊る人を元気づけるのがギャラリー効果です。これも馬鹿になりません。
●祭りで心を元気にするコツ
①当事者になる
町内会の役員を1年間したことがあります。その仕事の一つに、夏祭りの企画、実施があります。射的をすることになり、その準備から実施までを担当しました。結構、大変でしたが、普段、話をしたこともない方々とわいわいがやがややりながらの準備は実に楽しいものでした。
やはり祭りは、当事者にならないと楽しさも半減です。花火大会に先日行きましたが、まさに見るだけ、すぐに飽きてしまいました。
阿波踊りも踊ってなんぼのものです。
② 変身する
祭り当時は、いつもの自分をすててしまうくらいの気持ちになることです。普段の謹厳実直をかなぐり捨てて、天衣無縫、明朗海闊、元気はつらつでいくことです。気恥ずかしさをかなぐり捨てるのです。
着るもの、食べるもの、飲むもの、付き合う人から態度振る舞いまで、あらゆることをいつもと違えるのです。そして、雰囲気に酔うのです。翌日は、宴のあとのむなしさ?を感ずるくらいになれれば大丈夫です。
③自己顕示欲を満たす
変身しないまでも、普段は抑えている自分をこの際、思い切って表に出してしまうのも、爽快です。それができるのも、祭りだからこそです。