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「コミュニケーション力アップまとめ」(「再掲」)

2019-02-13 | わかりやすい表現
「コミュニケーション力アップまとめ」

●対面から遠隔へ
 音声を媒体にしたコミュニケーションは、文字を媒体にしてものとくらべると、使いやすいのですが、それだけに信頼性は低くすぐ誤ります。ただ、誤ってもすぐに訂正できますので、便利です。
 この便利さが、図に示すような音声コミュニケーションの多彩な形態を生み出してきました。ちなみに、この多彩さは、対面から遠隔へと移動しつつあるのが、高度情報化社会の特徴の一つです。その問題点、とりわけ子どものコミュニケーション・スキルの劣化については、連載の随所で指摘してきました。

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図 音声コミュニケーションの型と例
    対面
 対話 l プレゼン
    l
一人――――――多数  
    l  
メール 」  ラジオ 
電話  遠隔

*********************

●知識をスキルに
その時、その場で発生するのが、音声コミュニケーションの特徴です。相手から発信される情報を瞬時に処理して、自分の思いをこれまた瞬時に言葉として表現する必要があります。この一連の過程は、ほとんど無意識に自動的に行われます。第4回でお話した裏道処理ですね。
 したがって、いくらこうした連載を一生懸命に読んで知識を蓄えても、いざという時に使えないのではないかと疑問を持たれるかもしれません。
知識をたくわえるだけなら、確かにその通りです。知識を力に変えるためには、もう一つ、努力が必要になります。それは、知識を意識して使ってみることです。このスキルをつかってみようと意識して使い、その使い方の巧拙を自己評価してみることです。そして、それを反復して試みていると、やがて意識せずとも自然にそれができるようになってきます。こうなったら、知識が力になったことになります。これを知識の手続化と呼びます。
コミュニケーション・スキルに限りません。いかなるスキルの習得も、こうした手順を踏みます。これをしないと、多くの知識は宝の持ち腐れになってしまいます。
 
●コミュニケーションは相互作用
これは、とりわけ子どものほうに言いたいことなのですが、コミュニケーションは、相互作用のたまものだという認識を持つ必要があります。
こんな社会心理学のおもしろい実験があります。
教室で、先生が講義を始めます。サクラとなっている学生は、先生の話を熱心に聴いているふりをします。先生は、熱弁をふるいます。途中から、サクラの学生は、不熱心な聴講態度になります。そうすると、先生のほうも、次第に熱意のない講義になっていきます。
この実験は、コミュニケーションが相互作用のたまものであることを如実に示しています。
対面コミュニケーションでも、まったく同じようなことが発生しているのは言うまでもありません。
このことをお互いが認識していれば、コミュニケーションの場は、良質なものになるはずです。しかし、相手が子どもではそうもいきません。そこで、聴き方力が試されることになります。子どもから話しを引き出す力ですね。これがうまくいくと、子どもとのコミュニケーション場が活き活きとしたものになるはずです。

●音声言語は知と情の合成物
音声言語には知的な面と情的な面とがあります。人の名前を呼ぶ時でも、そこにいくらでも情を込めることができます。
短く強く呼べば、それは叱責になりますし、ゆったりと呼べば、それは親しみになります。
  情的な面は、もっぱらパラ言語(抑揚やポーズなど)が担います。知的な面は、ある程度は、意識的にコントロールできますが、パラ言語は気持ちを無意識のうちに反映したものになります。それも前述したような訓練によって、スキルアップできますが、基本はポジティブな気持ちだと思います。明るく、元気に、相手にぜひこのことを伝えたいとの気持ちだと思います。この気持ちさえあれば、すべて解決と言いたいところですが、やはり「何をいかに話すか」という知的な面も必要です。

●TPOに応じて
昔、ラジオ番組に出演したことがあります。アナウンサーと2人で、時間について語る軽い番組です。プロデュサーは、気楽に本番で思い付いたことを語ってくださいとは言うものの、そんな芸当はできないだろうなーと思いつつスタジオに入りました。対談が進行するうちに、次第に緊張もとれたのだと思いますが、台本とは違った話がどんどん出来るようになりました。
コミュニケーションとはまさに相互作用なり、そして、TPO(Time,Place,Occasion)なりを体験しました。
音声コミュニケーションは、準備万端、でもその筋書き通りに、はなりません。その時、その場の雰囲気があります。それに思いをはせて準備することも大切ですが、それでも思いとは違ったものがコミュニケーションの現場にはあります。自分の経験でもこんなことがありました。
・聴衆の数が100名くらいと言われたが、行ってみたら20名だった。
・あらかじ送付しておいたパワーポイントが使えない会場なのに、そのことが現場にいくまでわからなかった。

TPOに応じたコミュニケーションができるようになれば、一人前ということでしょうか.

●最後に
前回の連載に引き続いてのコミュニケーショ
ン力アップの話をしてきました。今回の連載
ではもっぱら子どもとの対面でのコミュニケ
ーションを想定してみました。前半はもっぱ
ら音声言語を使ったコミュニケーション(話
し方、聴き方、説得)、後半は、非言語的コ
ミュニケーション(見た目、視線、ジェスチ
ャー)について考えてみました。]

何度も述べたことですが、これら6つのテーマ
はコミュニケーションの現場では一体です。
いずれかが欠ければ、十全なコミュニケーショ
ンにはなりません。

みのもんた氏のようなコミュニケーションの
達人をよく観察してみてください。あるいは、身
の回りにも、うまいコミュニケーションをするなー
と感心させられる先生方もたくさんいるはずです。
いずれも、本連載で取り上げた6つの要素が見事に調和した
コミュニケーションをごく自然に実行しているの
がおわかりいただけると思います。

今回の連載を参考に、そうした方々から盗める
ものはどんどん盗んでいただき、みずからのス
キルとして定着させていただきたいと思います。


養護教諭のコミュニケーション―子どもへの対応、保護者・教師間連携のポイント
クリエーター情報なし
少年写真新聞社


2019年2月13日アマゾン

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145位 ─ 本 > 人文・思想 > 教育学 > 学校教育 > 一般
2836位 ─ 本 > 人文・思想 > 教育学 > 一般

「認知的インタフェース;コンピュータとの知的つきあい方」(新曜社)「10年前の今日の記事」

2019-02-13 | わかりやすい表現
1991年に黒須正明先生、原田悦子先生と一緒に「認知的インタフェース;コンピュータとの知的つきあい方」(新曜社)を出させていただき、これもいまだ、版を重ねております。韓国語にも翻訳されました。その本のあとがきで、本書刊行のひそかな願いとして3つ挙げました。参考までに。


その1.インタフェース設計に携わっている技術者、デザイナーの方々に、ユーザの心理を知ってもらいたい、ということ


その2.心理学の研究者も実験室、研究室の外に目を向けてほしいこと。これほど、世の中から期待されていながら、心理研究者が動かないのは、横着といってもよいかもしれません。和田秀樹氏の言葉を紹介しておきます。「日本ではまだ、心理学は“ただの学問”という扱いしかされていない」


その3.ユーザにも賢くなってほしいこと。これは改善されました。高校レベルで「情報」が一つの教科になりました。画期的なことです。

認知的インタフェース―コンピュータとの知的つきあい方 (ワードマップ)
クリエーター情報なし
新曜社


2019年2月7日

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117位 ─ 本 > ビジネス・経済 > IT > 情報・コンピュータ産業
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ボタンをかけるのがつらい

2019-02-13 | 高齢者
手のしびれのためか、
ボタン、ホックをとめるのがとてもしんどい。
どことどことを止めればいいか
どうやって両者をとめるか
不自由になると、これがなかなか難しい。

「コメント、感謝」
ボタンエイド ボタンかけ自助具」なる用具なんて知らなかったなー
ご教授、感謝。
世の中には、まだまだ自分の知らないことがたくさんあるのですねー
まだまだ死ねない!!! 笑い」