心の風景 認知的体験

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体重60キロに復活

2020-08-25 | 癌闘病記
このところ、毎食、きっちりと食べれるようになった。
その結果だろうが、体重が癌手術前の60キロまでに戻った。
倦怠感というか、横着心というか、こちらのほうは相変わらずだが、
かなりいいところまで戻った。
そのためか、かえって、退屈感に悩まされる。
人間は贅沢ですね

就職活動中の悩み」お仕事相談(再掲)

2020-08-25 | 教育
07年10月9日更新

就職活動中の悩み

相談者:
商品管理 / 35歳 / 男性

転職を決意したものの、働きながらの転職活動は思い通りにいかず・・

悩み:
現在、都内某所にあるアパレル会社で商品管理の仕事をしています。

入社して6年になりますが、年々業績が悪化し、入社当初あった8店舗の直営店は現在3店舗にまで減り、さらに今年7月には、いま借りている配送センター兼倉庫も撤退し本社一括に縮小になりました。

そんな状況から現在の仕事を続けることに大きな不安があり、今年に入ってから6社の人材紹介会社に登録して転職活動をしているのですが、在職しながらなので、なかなか思い通りにはいかず困っています。

あとわずかで36歳になってしますので、これを期に、退職して転職活動に集中しようかなと思いつつ、まだ迷っています。在職しながら活動し、決まった時点で退職するのがベストなのか、早々に退職しフリーな状態で効率よく転職活動したほうが良いのか…。どうかアドバイスをよろしく御願いします。
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●在職しながらの転職活動がベスト
 36歳での転職はいろいろの意味できついものがありますね。迷いはよくわかります。
これが、20歳代なら、躊躇なく、退職―>求職を選ばれるはずですし、私もそれをお勧めします。
今回のご相談の結論としては、このまま在職しながらの転職活動をすることだと思います。退職して退路を断っての転職活動は、あまりにリスクがありすぎます。それをするなら、会社がまったくだめになってしまってからでも遅くはありません。さらに、ありがたいことに最近では、ネットでかなりのところまでは事をすすめることができます。
余裕をもっての転職活動のほうが、適切な判断ができます。
  • 会社は本当にだめなのか
ところで、会社は、本当にだめになってしまうのでしょうか。戦線の縮小がなされているのは、それなりにまっとうな経営判断ができているようにも思えるのですが。人員整理はどうなっているのでしょうか。明日はわが身という切迫した情勢になっているのでしょうか。
 何が言いたいのかというと、早まった判断は怪我のもとになるからです。もし会社の処遇や商品管理という仕事に特段の不満がないのなら、会社と一連托生とまではいかなくとも、当面、会社再建にあなたの力を投入してみるということもあると思うのですが、いかがでしょうか。そして、最後まで会社とつきあったがだめだった、というようなことになっても、それは転職の際の一つの勲章になると思います。
 逃げ腰からは何も学ぶことはできませんが、向かっていく姿勢があれば、たとえ失敗したとしても、その過程でたくさんの貴重なことが学べます。
  • 逃げの転職はだめ
こんなことをあえて申し上げるのは、転職には、今の状況からの逃げの意味合いがどうしても付きまといます。そこには、困難に立ち向かっていくことで自分を鍛えるというイメージがありません。
仕事そのものに熟練してエキスパートとして生きていく人なら、包丁一本のさすらい旅の職業人生もありですが、会社という組織の中で生きていく大多数のビジネスマンにとっては、仕事以外に組織人としての技能、たとえば、人間関係、リーダーシップ、協調などなどの技能もきわめて大切です。それは、組織に自分をどっぷりと浸しその中で積極的に生きていく姿勢がないと身につかないものだと思います。
相談には直接関係しない余談ばかりになってしまったようですが、今後の職業人生の充実のために少しでも参考になれば幸いです。
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 ヒューマンエラーを防ぐためのマニュアル作り(旧)

2020-08-25 | わかりやすい表現


       ヒューマンエラーを防ぐためのマニュアル作り
             ----認知心理学からの提案----
「概要」                                    
 ヒューマンエラーを防ぐための仕掛けの一つとして、マニュアル(仕事の手順書)を位置づけたとき、マニュアル作りではどんなことに配慮すればよいかを考えてみる。まず、ヒューマンエラーを、「使命ー”計画・実行・評価サイクル”」の枠組で分類して、それぞれのエラーを防ぐためのマニュアル作りの指針を、認知心理学の立場から提案してみる。    

はじめに----マニュアルの5つの役割
 マニュアルには、仕事の手順書と、道具・器械の取扱説明書とがある。いずれも、次の5つの支援機能がある。なお、本講演では、手順書の意味である。

○操作支援 決められた操作が確実にできるようにする
○参照支援 必要な情報がどこにあるかを示す
○理解支援 操作の意味や目的がわかるようにする
○動機づけ支援 マニュアルを読んでみたいと思わせる
○学習・記憶支援 必要なことを覚えてもらったり、学んでもらう

第1 使命ー「計画・実行・評価のサイクル」の枠組で多彩な
   ヒューマンエラーを分類する

○やってはいけないことをしてしまう
 「使命の取り違えエラー」
  例 ノルマを達成するために手順を無視して効率化をはかってひやり
○勝手な思い込みをしてしまう
 「思い込みエラー(ミステイク)」
  例 モニターの警報が鳴った。いつも
    の警報の不具合と思い込んでいつ
    もの操作をしたが、圧力が限界点
    に達してしまいひやり。
○やるべきことをしない/余計なことをしてしまう
 「うっかりミス」
  例 同僚と話をしながら、機械操作を
    していたら、あやうく機械に巻き
    込まれそうになった。
○やるべきこと/やったことを確認しない
 「確認ミス」
  例 確認「行為」はしたものの、きちんとしなかったために、工具を置き忘れ
    てしまいひやり。

第2 使命の取り違えをさせないためのマニュアル作り
 人はエラー、事故を起こさないことを目標に生きているわけではない。安全という制約(上位の使命)の中で仕事上の目標を達成することになる。ところが、しばしば、仕事上の目標が安全の制約をはみ出てしまったり、両者が葛藤したりすることがある。それが事故を発生させることにもなる。
指針2-1「使命(mission)を明確に書く」
指針2-2「そうする(how)のはなぜ(why)を書
     く」
  • 慣れると、whyは意識から消えてしまい
 がち
   例 T社のミッション・ステートメントの例 
        ***ppt 未決
指針2-3「適度の具体表現で書く」
   例 「安全第一」では抽象的、「手順書通りに」
指針2-4「目標の葛藤の発生を防ぐために、安全の下に仕事のミッションを書く」
   例 「速く、確実に」は危険

第3 思い込みエラーをさせないためのマニュアル作り
 状況の中にある顕著な手がかりだけに基づいて、その時その場で活性化している知識だけが使われてしまい、思い込みエラーを起こさせることがある。          とりわけ、即応を要求されたり、状況の激変のために、何が何やらわけがわからなくなってしまうような事態では、その時その場で目立つ限定された手がかりだけに基づいて駆動された知識だけを使って状況の解釈モデル(メンタルモデル)を構築しがちである。それが状況とのかかわりにふさわしくないとき思いこみエラーとなる。

指針3-1「目標をわかりやすく先に書く」
 例 大文字のTを逆さまに描いて、その上に三角形を描く」
指針3-2「妥当な状況認識を支援する書き方をする」
 例 こういう時は(what)、こういうことだから(why)、こうする(how)

第4 うっかりミスをさせないためのマニュアル作り
 うっかりミスのほとんどは、注意管理不全から起こる。人の注意資源には限界があるからである。また、注意資源の活用の仕方も、いつも適切であるとは限らないからである。注意管理のくせを知った上での最適化が必要となる。

指針4-1「マクロ化表現に注意」
 例「フロッピーをセットしてください」はだめ
指針4-2「1文1動作で書く」
 
指針4-3「操作の説明はビジュアル表現を使う」
 実習 紙を切る
指針4-4「予想される危険、エラーは、あらかじめ書き、かつ、起こりそうなところにも書く」

第5 確認ミスをさせないためのマニュアル作り
 エラーをおかすのは人間である限りしかたがない。とすれば、エラーをしたかどうかを確認して、事故につながらないようにすればよいということになります。
 ところが困ったことに、確認という行為にも
○確認行為そのものを忘れる。とりわけ、確認行為が習慣化してしまっているときが怖い。ストーブの火を消したかどうかなどのように、実際にやったこととやったつもりとの区別ができなくなる(現実モニタリングの混乱)ことがある。
○確認そのものにミスが起こる
となると、確認忘れ、確認ミスは起こるという前提で、うっかりミスとおなじような仕掛けを作り込んでおくことをまず考えておく必要がある。

指針5-1「操作の結果を示す」
指針5-2「確認行為も、手順の一つに入れる」
 例「指さし呼称で確認すること」
指針5-3「参照しやすくする」
例「目次、索引を充実させる」
 「本文中でも、メリハリをつける」

おわりに----マニュアルの理解支援機能を強化する

 エラーを防ぐには、マニュアル通りにすることが最低限の要件となる。しかし、現実世界では、想定外の事が起こる。そのとき、「マニュアル通り」に固執すると、事態をさらに悪化させてしまうことがある。
 それを防ぐためには、マニュアルに理解支援機能を作り込むことである。
 ・「いかに」に加えて、「なぜ」を書き込む
 ・知識の高度化をうながす情報を書き込む  
 さらに、「想定外」を減らすための努力も必要となる。
  • ベテラン、エキスパートがもっている暗黙
 の知識を可能な限り形式知化する
 ・マニュアルは現場で作る

海保のマニュアル関係の参考書

  • 海保博之 2002「くたばれ、マニュアル! 書き手の錯覚、読み手の癇癪」新曜社
2)海保博之ら 1987「ユーザ・読み手の心をつかむ マニュアルの書き方」共立出版

海保のヒューマンエラー関係の参考書
1)海保博之・田辺文也 1996 「ワードマップ ヒューマン・エラー---誤りからみる人と社会の深層」新曜社 1900円  
2)海保博之 1999 「人はなぜ誤るのか---ヒューマンエラーの光と影」  福村出版 1800円
3)海保博之 2001 「失敗を”まあいいか”とする心の訓練」小学館文庫 500円
4)海保博之 ○2002年1月より8回連続 「ヒューマンエラー防止のための心理安全工学」 「働く人の安全と健康」に所収 中央労働災害防止協会
○2003年1月より「ヒヤリハットの心理学」を「安全衛生のひろば」(中災防)に連載