
10月の末。長野県のビーナス・ラインにツーリングにでかけた。ビーナス・ラインの景色を絶賛しているブログを目にしたのでゆく気になったのだ。もちろん私もビーナス・ラインを通ったことはある。しかしそれは若い頃で、飛ばすのが大好きだったから、風景など見ていなかったのだ。
いつものように高速道路はつかわない。国道254号線を北上し、群馬県の藤岡から下仁田とすすみ、内山峠をこえて長野県にはいった。上の写真は内山峠の山道である。内山峠の気温は18℃だ。油断してオーバー・パンツをはいていなかったが、群馬の入ると冷えてきて、長野はもっと寒かった。

佐久で昼食をとるつもりだったが、すき家しかなくて見送ってしまった。蓼科スカイラインをゆくが食堂がない。景色はすばらしいルートだが別荘が点在するばかりで、食事処はまったくなかった。

蓼科スカイラインはツーリング・マップルの推奨ルートになっている。交通量が少なく、樹林帯をゆく気持ちのよい高原の道だ。その間に別荘があり、かなりの高所まで建っていたが、冬はそうとう冷えるだろうし、山道を車でのぼってくるのもたいへんそうだった。

大河原峠の路肩には粉雪があった。朝方に降ったようだ。峠をこえて下ってゆくと、右手に何かがいたのでバイクをとめた。

カモシカだ。3頭いてこちらを見ている。

しずかに写真をとっていると車が上ってきて、それでカモシカは姿を消してしまった。

山道を下り白樺湖にある遊園地に到着した。ファミリーなどで賑わっているが私には縁遠い場所だ。

白樺湖の畔で写真だけとって食堂をさがした。

渋い雰囲気の蕎麦屋をみつけた。そば処緑苑という店でここにはいることにする。

緑苑の店舗は年季が入っていたがスキー・ロッジもやっている感じで料理は素朴だった。寒くて手がかじかみ字が書けないほどなので、あたたかい山菜蕎麦900円にご飯セットの400円をプラスした。☆5点満点平均3点で2、5点。蕎麦屋をでてレイン・ウェアのズボンをはいた。

ビーナス・ラインに入った。木の生えていない牧草地のような風景がひろがる。気温は12℃、10℃と表示されている。雨具のズボンをはいたら寒さをしのげるようになった。

ここはたしかに絶景の地だ。

すすむとススキのひろがる展望台があったのでバイクをとめた。

ススキの中を歩くことができる。

駐車場をみる。

中国人もたくさんいた。

撮影ポイントが随所にあるのでバイクをとめながらゆく。

この光景を見ずに走っていたのはもったいないことだった。でも若いときは皆飛ばすのに夢中だよね。

高原の景色をたのしむ。

写真をとっているとハスクバーナにのる若いカップルに、スマホのシャッターを押してほしいと頼まれた。ハスクバーナは珍しいと彼に言うと、そうなんですよ、まずいないんです、とのこと。私も実物ははじめてだと話した。

終点の美ヶ原高原美術館に到着した。後方の売店ではストーブがつけられていた。

上田の町を見下ろす。

美術館の駐車場。左手が美術館だ。

佐久にくだりふたたび内山峠の山道にやってきた。左の山の木々は紅葉していて、正面に見える特徴のある山は荒船山だ。

内山峠をくだり、テレビ・ドラマ、孤独のグルメに登場した店を下見したくて下仁田の駅に立ち寄る。下仁田編では一番というラーメン屋のタンメンと餃子、コロムビアという店の豚のすき焼きが登場したのだ。その店をさがすがよくわからない。後で調べてみると、歩いたところのすぐ近くだった。そのうちこれらのお店も訪ねたいと思う。
国道254号線で自宅にむかった。