事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

今月の訃報2024年11月号PART2 谷川俊太郎

2024-11-30 | ニュース

Ironside 1967 - 1975 Opening and Closing Theme

クインシー・ジョーンズ篇はこちら

朝日新聞は彼の訃報を一面トップで扱った。こんな詩人はこれからも出ないだろう。わたしの世代には、「鉄腕アトム」の主題歌や、和田誠さんと組んだ「マザー・グースのうた」の翻訳がなじみ深い。「100万回生きたねこ」の佐野洋子さんと結婚したのにはさすがにびっくり(のちに離婚)。

いやそれ以上に、わたしが勤務している学校の校歌は、彼の作詞なのです。誇らしい。訃報が流れた日、いきなり取材の電話が来たのにもびっくり。

火野正平篇につづく。

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今月の訃報 2024年11月PART1 クインシー・ジョーンズ

2024-11-29 | 音楽

Quincy Jones - SOUL BOSSA NOVA

10月PART2白井佳夫篇はこちら

この人の名前を知らない人はいても、彼の曲を聴いたことがない人は絶対にいない。それは確かにマイケル・ジャクソンをプロデュースした「スリラー」はギネス記録になるくらいに売れたし、「愛のコリーダ」(タイトルは大島渚の映画からとられた)は日本でも大ヒットした。でもそれ以上に耳に残っているのがあるはず。

それが「ソウル・ボサノヴァ」であり、「鬼警部アイアンサイド」のテーマだ。絶対に聞いてますよね。いろんなバラエティなどでさんざん使われてきたもの。

彼はそれ以外にもサウンドトラックに冴えを見せていた。「夜の大捜査線」「ゲッタウェイ」「ジョンとメリー」……映画界に顔が効くと言っても、三十歳も年下の、あのナスターシャ・キンスキーと結婚してたってのはどうなの。どうなのって、うらやましいだけですけど。

谷川俊太郎篇につづく

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「漆の実のみのる国」藤沢周平著 文藝春秋

2024-11-28 | 本と雑誌

藤沢周平作品を読むのは久しぶり。函入りの単行本が遊佐の図書館にあったので借りる。初期の数作と絶筆のこの作品以外はすべて読んでいるので、コンプリートは近い。

あの上杉鷹山の伝記。財政難にあえぐ米沢藩を立て直したことで知られた人物なので、次第次第に富んでいくサクセスストーリーだろうと思っていたら全然違った。

なにしろこの作品では、再建前に鷹山は隠居してしまうのである。もちろん隠居というのも一種の政治的行動ではあり、彼は有能な部下を抜擢し、その人物をバックアップすることに傾注して……と読者に予想させた時点で物語は終わる。

文藝春秋に執筆当時、藤沢周平はすでに病に侵されていたことも影響したかもしれない。しかし人物としての上杉鷹山を知るうえで、格好の書であることは確かだ。

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光る君へ 第45回「はばたき」

2024-11-26 | 大河ドラマ

Ribbon In The Sky

第44回「望月の夜」はこちら

近ごろはネット系をさぼり気味。というのも、プレミア12に熱中していたからだ。決勝は残念だったけれど、味わい深い大会だった。これほどにわたしが入れこんだのは、おそらく大谷翔平の影響があったんだと思う。

あの稀代のスーパースターのことはわたしも大好き。MVPもめでたい。しかしあまりにも報道が大谷個人ばかりになってないですか。もっと野球そのものを報じてほしいとちょっと辟易していたところへこの大会。

WBCのような超一線級がそろっているわけでもなく、レベルの低い国も散見された。でも、そんななかで選手をやりくりし、ディフェンディングチャンピオンである日本を打ち倒そうという展開はいい感じだった。

あ、大河の話。これを見ている間に決勝で4点とられてましたが(T_T)

いよいよ終盤。紫式部の源氏物語の脱稿は近い。そして彼女は藤原道長との別れを決意し、旅に出ると告げる。加えて賢子が道長の子であることも。

うろたえる道長。そうだね、こういうときって女の人の方が腹が据わっている。ああ個人的につらい思い出がよみがえる(笑)。

その失意のためか、道長は出家を決める。いきおいで剃髪。柄本佑はこれまでも地毛で通してきた経緯もあり、リアルに剃ったとか。まあ、「火口のふたり」でも坊主頭だったが、今回は完全なスキンヘッド。役者やのぉ。

にしても、この大河は若手のイケメン男優の品評会の趣き。ここまでくると、もう誰が何の役だったかも判然としない。来週はあいつとあいつが再登場するらしいし、ついていけるかなあ。

本日の1曲はスティービー・ワンダーの「リボン・イン・ザ・スカイ」

彼女に嘘を見破られた日。ううう。

第46回につづく

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「11人の賊軍」(2024 東映)

2024-11-25 | 邦画

原案が「仁義なき戦い」「県警対組織暴力」「総長賭博」などの脚本家、笠原和夫である。

監督が「凶悪」「孤狼の血」「死刑にいたる病」の白石和彌である。

出演が山田孝之、仲野太賀、岡山天音、木竜麻生、玉木宏、そして阿部サダヲである。

製作は東映。東映岩に波しぶきが広がり、三角マークが出る……

これほどの作品を見逃せるはずがない。フォーラム東根で鑑賞いたしました。もっとも、この作品については笠原和夫が脚本を完成していたのだが、当時の社長である岡田茂が「こんな暗い話は絶対に当たらない」と却下。激怒した笠原はその脚本を破り捨てたというエピソードが残っている。

舞台は戊辰戦争。北上する官軍に対抗する奥羽越列藩同盟。新発田藩に早く出兵しろと迫る。しかし家老(阿部サダヲ)は、官軍に寝返ることを画策していて……

いろんな経緯があって、罪人に官軍を砦で足止めさせる奇策を使うことになる。無罪にするからと。少数の罪人たちはどのようにして多勢の官軍を食い止めるのか。

荒井晴彦と絓秀実が笠原和夫にロングインタビューした「昭和の劇」によれば、彼は徹底的に取材し、詳細なノートをつくってから脚本にかかるのだという。

この作品でも、官軍に挑んで焦土と化す長岡と、寝返って生き残る新発田の比較がすばらしい。官軍、賊軍のいずれにも正義があるように、罪人たちには罪人たちのプライドがある。ラスト近く、新発田の領民が家老に長岡のように焼け野原にならなくてよいのですねとたずねると、慈愛に満ちた顔で家老はうなずく。

しかし、そんな彼も、何の犠牲も払わないわけにはいかなかった……

かなり複雑なプロットだけど、ストーリーの面白さは保証付きだし、白石演出も力強い。もう一本みたいのもあったけれど、もうお腹いっぱい。さあ、帰ろう。

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明細書を見ろ!2024年11月号PART2「人事委2024」紙上初任者研修PART7

2024-11-25 | 明細書を見ろ!(事務だより)

THE BOOM 星のラブレター

PART1「もうひとつの103万円の壁」はこちら

県庁の15階には人事委員会というセクションがあり、民間の給与などを調査しています。そして、山形県職員の給与との差を算出し、雇用者である山形県知事などに「こうした方がいいですよ」とアドバイスをする……これが人事委員会勧告という制度です。

今年のポイントは

・月例給の引上げ

・ボーナスの引上げ

・配偶者の扶養手当を廃止し、子どもについては増額

・(特に)教育職員の多忙化の解消

・ハラスメントの防止

・人材確保

などとなっています。初任給の伸びは顕著で、行政職では

・高校卒業程度 168,300円 → 189,700円(+21,400円)

・大学卒業程度 199,100円 → 222,900円(+23,800円)

と大幅な増額。民間に負けるな、ということでしょう。これからの秋闘で、微妙な点も出てくるようですので、そのあたりは次号でたっぷり。

本日の1曲はTHE BOOMの「星のラブレター」
名曲ですよね。んで、

「これって、さみしい歌なのよね?」

と、むかしカラオケで歌っていたスナックのママに喝破されたのでした。あぶないあぶない。

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明細書を見ろ!2024年11月号PART1 もうひとつの103万円の壁

2024-11-21 | 明細書を見ろ!(事務だより)

年収が103万円を超えると所得税が発生し、手取りが減ってしまう……年末調整号でお伝えしたとおりですが、実は103万円の壁はこれだけではありません。それは税法上、扶養から子どもなどが外れなければならなくなるという壁なのです。

この業界で、所得者本人が103万円以下の収入という人はめったにいないので、影響はこちらのほうが大きいかもしれません。

サンプルを提供しましょう。

教員のAさんは、20才の大学生である子のBさんを税法上の扶養親族にしています。飲食店でバイトしているBさんの収入は、昨年は80万円程度でした。

ところが、今年は時給が大幅に上がったことに加え、人手不足がひびいて店長からもっとシフトを入れてくれと頼まれてしまい……

「103万を超えないように、って言ったろう?」

なぜAさんはこう指示していたかというと、19才から22才までの子どもは、特定扶養親族と言って、扶養控除の額が大きいのです。その額は63万円です。

ここで多くの人が誤解しているようなので申し添えますが、63万円多くAさんはもらっているわけではなく、自分の年収から63万円を引いた額で税金を計算しますよという意味です。それでも大きいことは大きい。

このケースで言えば、Bさんに所得税が発生すると同時に、Aさんの手取りが減るということなのです。

このことも含めて、現在与党と国民民主党の間でつなひきが行われているというわけ。少数与党となっている国会の現状を考えると、国民民主党の協力をえないと予算の成立すらおぼつかないので、ゼロ回答はないのではないかと。いやしかし、あちらの世界は何が起こるかわからないからなあ。

画像は「11人の賊軍」(2024 東映)
出演:山田孝之、仲野太賀、阿部サダヲ

原案が「仁義なき戦い」の脚本家、笠原和夫とくればわたしの世代はたまらない。おまけに監督が「凶悪」「孤狼の血」の白石和彌。いそいそと映画館へ。うわ、客入ってないなあ。こんなに面白いのに。特に阿部サダヲの家老役は最高。

PART2「人事委2024」につづく

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光る君へ 第44回「望月の夜」

2024-11-20 | 大河ドラマ

ROSÉ & Bruno Mars - APT. (Official Music Video)

第43回「輝きのあとに」はこちら

プレミア12のキューバ戦が面白すぎて目が離せない。眠い。それにしてもキューバは高齢の選手が多くてびっくり。どんなセレクト方針なんだろう。

そして兵庫県知事選では、失職したあの人がまさかの当選。政治というのはわからないものだなあ。彼に投票した人たちは、議会やマスコミも一種の権威となっていると感じ、ひっくり返してやろうとしたのだろう。いやそれにしても兵庫県庁の職員はたまらないだろうなあ。

ということで、藤原道長は政治家として絶頂期を迎える。そしてあの有名な歌を詠む。

「この世をば 我が世とぞ思ふ 望月の 欠けたることも 無しと思へば」

並の満月じゃなくてスーパームーン級の権力。

これは自分の三人の娘が太皇太后、皇太后、中宮となったことが背景にある。しかし、娘たちの誰もその地位を心から喜んでいるわけではない。権力のための道具にさせられていると気づいているからだ。

返歌を求められた藤原実資も「そのような優美なお歌に返す歌はございませぬ」と拒否する。

そしておそろしいことに、我が世の春を謳歌しているはずの道長すら、浮かぬ顔をしているのである。

この回はコンセプトがはっきりしている。頂点に立った人間は、あとは下るだけ。道長の歌を利用して、大石さんはその儚さを描いて見せている。

そういえば、わたしの人生の絶頂っていつだったんだろう。

思い出した。

娘の卒園式。彼女がステージ上で

「大きくなったらケーキ屋さんになりたいです」

と宣言したときだ。ってことは……うわーおれの下り坂って長いなあ(+_+)

本日の1曲は、ROSÉ & Bruno Mars の「 APT.」

銀行に行ったときに聴いていたラジオでこの曲が流れ、すごいなこれと思う。わたしはブラックピンクのことをほとんど知らなかったので、事務室の相方に

「ブラックピンクって知ってる?」と質問。

「知らないほうが不思議」へー。

週末にはリリー・フランキーの番組で流れ、ビルボードでもチャートインしていると知る。

「ってことですごくあの曲売れてるんだって」

と相方に告げたとたんに学校のお昼の放送でも流れたのだった。どんだけ売れてるんだ。

第45回「はばたき」につづく

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明細書を見ろ!2024年11月年末調整号 103万円の壁

2024-11-14 | 明細書を見ろ!(事務だより)

年額103万円以上を稼いでしまうと、所得税が発生してしまい、むしろ手取りが減ってしまう……これがいま話題の“壁”です。

非正規雇用の方々などは、そのために年末に勤務をセーブする人が多いとか。これは雇用する側にとってもしんどいことなので、壁を引き上げようという話になっているわけです。

引上げを主張した政党が議席を伸ばしたことと、世論がこの問題にくいついていることから、ある程度の引上げは不可避では。と思った瞬間にその党の代表の不倫問題。偶然とはおそろしいものですねえ。って偶然なはずはないけれど。

それはともかく年末調整。

具体的にどんなことをするかというと……。

◆令和6年分扶養控除申告書の内容をチェック。たいがいの人は去年の年末調整時に作成しているので、その内容に変更がないか。

◆令和7年分扶養控除申告書の内容をチェック。

◆基礎控除申告書の内容もチェック。

◆令和6年分保険料控除申告書を記入する(学生協扱いの証明書は同封しておきました)。自宅に届いているであろう保険会社の証明書を忘れずに。

◆住宅ローンがある人は、住宅借入金控除申告書を記入する。

◆iDeco関係の控除がある人は直接相談を。

◆申告書に押印は必要ありません!

これらの書類を事務室へ11月28日(木)までに提出を。

ネットフォルダの「事務部」に「年末調整」というフォルダをつくり、各申告書のPDFファイル(入力できます)をしこんでおきました。こちらを利用していただいてもけっこうです。


本日の1本は「スオミの話をしよう」(東宝)

上映がとっくに終わっていてもうしわけない。

どうも三谷幸喜作品なのに評判が芳しくありません。確かに前半はリズムが悪くてのれませんでしたが、後半はなかなか。それはすべて長澤まさみのおかげ。この人はどんだけ足が長いんだろう。

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「体育館の殺人」「水族館の殺人」「図書館の殺人」青崎有吾著 東京創元社

2024-11-13 | ミステリ

地雷グリコ」で大化けした青崎有吾の初期の「館シリーズ」を一気読み。それぞれの場所で起こる殺人事件を、文化部室に居住する、性格最悪・勤労意欲ゼロ・(オタク系グッズを買うための)金銭欲だけはあるという高校生、裏染天馬が探偵役。

限られた容疑者のなかから、徹底的に理詰めで犯人をしぼりこんでいく過程がすばらしい。くどすぎますけど。

でも動機の部分がなあ、どの作品もそこがちょっと……面白いですけどね。

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